【治療日記33】「延命」より「根治」を目指す
なんだか【治療日記】を書くのが久しぶりだ。それくらい特に目立った変化がない。
3週間に一度、キイトルーダの点滴を受け、基本的には毎日レンビマ10mgを服用。
血圧を朝晩計測し、高ければ降圧剤を飲む。
甲状腺機能回復のためにチラーヂンS(50mg)を毎日飲む。
痛みが出れば、トラマールかロキソニンを飲む。
寝る前に睡眠導入剤(リスミー)を飲む。
そして、キイトルーダの点滴から2週間後に血液と尿の検査を受けるために病院に行く。
ほぼルーティン化され、最初の頃のように危険な副作用も、特に大きな問題もなく、日々は過ぎて行っている。
昨日は10回目のキイトルーダ点滴で、また1泊入院してきた。
入院前の血液と尿検査では、尿の蛋白が「プラス3」だったが、尿蛋白/尿クレアチニン比は1.85まで落ちていたので受けることができた。(4.5以上あると受けられないことがある)
実は1週間前の検査では4.5以上あり、ギリギリどうかなぁという感じだったので、レンビマを「週休2日」に変えたのだ。それが良かったのかもしれない。
前のように「1週間連続休薬」にすると、お腹の痛みも出てくるし、「せっかく効いているのにもったいない」ということで、主治医と相談してお試しで「週休2日制度」を導入することにした。
今回、尿蛋白/尿クレアチニン比が下がっていたので、週休2日がよかったのかもしれない。しばらくはこのペースでいくつもりだ。
また、甲状腺内科でも検査を受けたところ、TSHという値が改善されていた。毎日飲んでいるチラーヂンが効いているようなので、とりあえずこのまま続けてみて、1か月後に検査。それでダメなら薬の量などを考えるとのことだった。
上限が4.2のところ、今は6.9あるのだ。でも、前回は9以上あったので、そこから考えればかなり改善されている。よかった。
(抜け毛もおさまってほしい……)
お腹(恥骨)の痛みも最近はずいぶん楽になっている。
「1日中痛みがなかった!」という日はまだないが、とりあえず薬を飲めば「痛みがゼロ」になる。
痛みをコントロールでき、副作用の倦怠感が抑えられるようになったので、ほぼ以前と同じような生活ができるようになってきた。少なくとも「1日寝て過ごす」とか「痛みでうめいている」ということはなくなった。
仕事の資料を読んだり、オンラインで打ち合わせをしたりしていると、ピリッとする。気合が入るというか、元の生活に戻って来たことを実感する。
とにかく元気なのがいい。治療を始める前よりずっと元気になっている。
今月も人と会う約束を3つ入れたし、来月も2つ。
来月末は酒蔵取材で高知へ出張も決まった。少しずつ、少しずつだな。
人に会うとよく聞かれることがある。
「その治療って、いつまでやるの?」
「治療の回数の制限とかないの?」
抗がん剤の場合、よく「6クール」とか「12クール」とか回数を言われるので、私の治療は何回やるのか、いつまでやるのか、ということが気になるようだ。もしくは「何回まで」という制限があるのかどうかも。
この治療はもともと病院側としては「根治」を目指しているものではない。あくまでも「延命」治療だ。他に手がないし、これで「少しでも進行を遅れさせて、少しでも延命できればOK」というつもりで始まった。
それが、驚くほど効いて、進行を遅らせるどころか治ってきているので、主治医はもう「延命」より「根治」を目指してくれていると思う。少なくとも私はそうだ。
「治療をやめる」ときは、次の3つのどれかが理由になる。
1)治る
2)重篤な副作用で受けられなくなる
3)まったく効かなくなる(進行していく)
これ、1)以外は嫌だね~
今のところ3)はなさそうだが、2)が怖い。だからこそ、こまめに検査を受けて、副作用対策の薬を飲んだりレンビマの量を変えたりして、副作用がひどくならないようにしているのだ。
ガンがよくなっても甲状腺や腎臓が悪くなってしまったら元も子もない。主治医と相談しながら、慎重に慎重に、レンビマの量を調節していくしかない。
できるだけ長く効果的に続けられるように。できるだけ体に負担がかからないように。
とりあえず、目指すのは1)のみ!