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ライターとして生きていく

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1996年よりフリーランスのライターとして活動しています。日々の仕事の中で感じたことや学んだことなどの記事をまとめています。ライター初心者の方にとって、何か参考になれば幸いです。
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2021年7月の記事一覧

「真実」を自分の中で「虚構」に変えて言葉にする。

私がライターとして仕事の文章を書く時に心がけていること、信条としていることが2つある。 1.消しゴムで書け これはライターになる前に、元新聞記者だという方に教わった言葉だ。 ペンじゃなく消しゴムで書く? 頭に「???」が浮かびそうな言葉だが、たとえば1000字の原稿を書く時に、1000字分の情報を集めて文字を埋めていくのではなく、それよりもっと多くの情報を取材で集めて、不必要なものを削っていく、ということだ。 集めた情報はどれも大事だと思っても、その中で取捨選択をする

「OKです!」と「流石です!」の間にあるもの

私は仕事でちょっとプレッシャーのかかる原稿に取り組んでいると、「それ」以外の文章を書くことができなくなってしまう。四六時中、何をしていても「それ」が頭の中で綴られており、他の文章を考える余地がなくなってしまうのだ。この2日はその状態だった。 今回書いていたのは、初めてのクライアントのもの。1本目の案件というのは、やはりいつも緊張する。相手の感性や価値観、仕事の進め方などもわからないし、こちらの全力が通用するのかもわからないから。 それに、最初の仕事の出来で、「次」につなが