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1minute七十二候 水沢腹堅 (さわみずこおりつめる)

大寒<次候>
1月25日から1月29日頃

沢の水が氷となり張りつめる頃です。この時期、各地では一年の最低気温を記録することが多く、京都でも朝晩は氷点下に達し、つらい底冷えに耐える日が続きます。

冷たく澄んだ空気の中で雪や氷が作り出す景色も、とても美しいものです。田畑や外に停めた車におりた霜、街路樹に積もった雪、軒下のつららなど…  自然が作り出す唯一無二の芸術が身近にはあります。春の到来が待ち遠しいですが、せっかくならば今だけのこの寒さも楽しんでみるのも良いかもしれません。

ちなみに、あらゆるものの表面にできる霜は、雪の結晶と同じくさまざまに美しい形をしています。自然界の霜とは異なりますが、日本のアンティーク家具に嵌め込まれているガラスに「結霜(けっそう)ガラス」という種類のものがあるのをご存知でしょうか。

製作工程で硝子の表面に膠(にかわ)の水溶液を塗り低温で加熱することで、全体に霜のような模様がランダムにできるもの。この模様は、二つとして同じものがないのです。 大正時代・昭和初期頃の家具に使われていることが多く、家具の雰囲気をぐっと上品でクラシックな雰囲気に整えてくれているように思います。

なかなか ミクロの世界の霜の結晶を見ることや、川や沢が氷っている状態を実際に目にすることはないかもしれませんが、同じく唯一無二のアートである結霜ガラスなら目で見て手で触れて楽しむことができますので、ぜひこの季節注目してみてください。

「結霜ガラス」の商品一覧:
https://www.blueparrot.jp/?mode=srh&sort=n&keyword=%B7%EB%C1%FA

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七十二候ってなに?
日本には一年を24に分けた二十四節気(にじゅうしせっき)と、さらにその二十四節気を3つずつ合計72に分けた七十二候(しちじゅうにこう)という季節があります。
七十二候は鳥や虫、植物、天候などの様子で季節を表現しており、細やかな自然の移ろいを感じることができます。 骨董・アンティークバイヤーとして活躍する傍ら「古き良きものの美しさや、ものを大切に使うことの楽しみ」もご紹介中。 ここでは ゆとりある心づくりのヒントとして、季節の話題を記しています。

What is 72 micro seasons?
In Japan, nature's rhythmic seasons are deeply cherished, inspiring a fascination with the mesmerizing 72 micro seasons. Unlike traditional divisions of four or six seasons, these micro seasons paint a vivid picture of nature's transitions with astonishing precision. Imagine the thrill of witnessing the delicate blooming of specific flowers, the graceful arrival of migratory birds, the tantalizing ripening of certain fruits, or even the intriguing behaviors of animals. This admiration cultivates heightened awareness of the surrounding world, immersing individuals in the mesmerizing beauty and rhythmic harmony of nature's ever-changing tapestry.


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