1minute七十二候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
春分<末候>
3月30日から4月3日頃
この季節は 文字通り、不安定な大気の中、遠くの空で雷が鳴り響き、時には雪や雹が降ることもある時期。突然の天気の変化に驚かされることもありますが、それでも春は着実に近づいているのです。
雷の鳴る音は、昔の人々にとってはただの自然現象ではなく、神々の存在を感じさせるものでした。雷の語源が「神鳴り」とされることからも、そのような考え方がうかがえます。昔の人々は雷神が実際に空で雷を鳴らしていると信じ、その力に怯えていたと言われています。科学が発展していない時代には、自然現象を神の仕業と捉えるのは自然なことかもしれませんね。そして、落雷を避けるためのおまじない「くわばら、くわばら」の話は、そのような信仰がどのように日常生活に根ざしていたかを示しています。
また、春分の末候 4月3日は「いんげん豆の日」で、春の訪れを食文化の側面からも考えさせてくれます。いんげん豆は、6月頃が旬であるとはいえ、春になるとその準備が始まります。この日は、禅僧隠元が日本にいんげん豆をもたらしたことを記念しています。隠元はただいんげん豆だけでなく、煎茶やレンコン、スイカなども日本に伝えたとされ、日本の食文化に大きな影響を与えた人物。さらに、書体の「明朝体」や、お寺で使われている木魚など、文化や宗教の面でも彼の足跡は残っています。
この時期は、自然の変化だけでなく、文化や食、歴史においても重要な季節。雷が鳴り、雪や雹が降る不安定な天気の中でも、春を迎えるための準備をし、生まれ変わるチャンスを掴んでいきましょう!
七十二候ってなに?
日本には一年を24に分けた二十四節気(にじゅうしせっき)と、さらにその二十四節気を3つずつ合計72に分けた七十二候(しちじゅうにこう)という季節があります。
七十二候は鳥や虫、植物、天候などの様子で季節を表現しており、細やかな自然の移ろいを感じることができます。 骨董・アンティークバイヤーとして活躍する傍ら「古き良きものの美しさや、ものを大切に使うことの楽しみ」もご紹介中。 ここでは ゆとりある心づくりのヒントとして、季節の話題を記しています。
What is 72 micro seasons?
In Japan, nature's rhythmic seasons are deeply cherished, inspiring a fascination with the mesmerizing 72 micro seasons. Unlike traditional divisions of four or six seasons, these micro seasons paint a vivid picture of nature's transitions with astonishing precision. Imagine the thrill of witnessing the delicate blooming of specific flowers, the graceful arrival of migratory birds, the tantalizing ripening of certain fruits, or even the intriguing behaviors of animals. This admiration cultivates heightened awareness of the surrounding world, immersing individuals in the mesmerizing beauty and rhythmic harmony of nature's ever-changing tapestry.
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