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記憶の海

書くための
記憶を掘り
海を渡りはじめる

彫られ刻まれた記憶が
封印を解き
細胞に滲み出る

おわったこと
おわらせてきたこと
おわらせたのだと
じぶんのすべてをだましていたこと
それでよかったのだからのこと

すべてがさざ波となって
全細胞にゆきわたる

こわさもいたみも
りあるも
もうないとして
ないのなかに
ゆるやかにあり
時間はにじみながら
ふくよかに
海からの風をふかせる


#詩 #ポエム #月音花声








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