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しゅ・く・ふ・く

いつもいたんでいるのだから
凪いでいる風を吹かせ
傷をひろげてゆく
その
海から
ことばあふるる

号泣しながら
足を引き摺るように
いきているように
なにくわぬ顔を風に晒し
するすると歩いている
そのような顔を空の彼方から
見られている

くるしいをくるしいとして
息を吐く人の花を
かなしいと愛でられる
そのまっすぐな祝福よ

この地で待つともなく
ほんたうはほんたうはと
嗚咽を繰り返しながら
淡淡粛粛と蹲るそのさまへと
空の彼方の裏側から
ほんのたまさか届けられる
そのゆわれなき
その
しゅ・く・ふ・く、

#月音花声
#詩
#祝福

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