好きを喋るシリーズ❸クレヨンしんちゃんと、「オトナ帝国の逆襲」
昨年、藤原啓治さんが亡くなった。
アニメという文化にめっぽう弱いけど、そんな私がずっとずっと大好きでい続けてるクレヨンしんちゃんのひろしの声ともなれば、そのかなしさったらない。
そこで今日は大好きなしんちゃんについて書いてみます。
幼稚園の時から25歳になった今に至るまで、私のクレヨンしんちゃんを好きな気持ちは1ミリも変わってない。
小さい子には観せたくないアニメの代表格と言われてるけど、小学生の私にロンハーの格付けをみせてくる両親ですから、もちろん家族公認の大ファンで。
ちなみにそんな私の好きなキャラクターは靴底厚子、アツミ親子。
(ネットより引用)
抜群にイケてるよね。
かわいいしクールだし、一目みたときからもうトリコ。
クレヨンしんちゃんはオトナのための作品だ!とかよく言われるけど、別にそんなことはないと思う。
子供のための作品だよ。
オトナも楽しめるけど。
どの映画が好きですか?
クレヨンしんちゃんが好きっていうと、「一番好きな映画は?」って聞かれる。
私はありがちな回答に少し恥ずかしい気持ちもありながら、それでも必ず「オトナ帝国」って答える。
公開当時、私は小学校低学年。
子供からみたら、あの映画は家族をおかしくした悪者をやっつけるっていう話で。
ひろしのかっこよさとかしんちゃんの勇敢さとかに涙するし、マサオの運転っぷりや東京タワー🗼のバトルには笑う。
ただそんな子供の私でも、この映画からなんとなーく感じてたこと。
「悪者側のロマン」
イエスタデイ・ワンスモア のケンとチャコ。
映画内では「悪」っていうポジション。なのに、野原一家を自宅に招いて紅茶を飲むシーンがある。
チャコはシロにミルクをあげて、頭を撫でる。
そしてケンが「この紅茶を飲み干したら、あのボタンを押す」と宣言する。そのボタンが押されてしまったら、野原一家はもう家族ではいられなくなる…。
そこで野原一家はそれを阻止するため、“ボタン”のあるタワーのてっぺんへと走り出す。
振り返ることなく家族の未来のために走り出す4人と1匹をみて、ケンは「最近、走ってないな」とつぶやく。
小さい時に漠然と感じたロマンの正体を、私は23歳あたりでやっと理解できた気がした。どうしてケンが野原家を自宅に招いたのか、なぜチャンスを与えたのか。そしてケンはなぜ、「最近走ってないな。」ってつぶやいたのか。
この映画こそが、オトナの帝国(セカイ)。
子供にとっては、大人や昔ってやつに対する憧れと怖さを感じるし、オトナからしたら、忘れてた何かを思い出す、そんな映画だなと思います。
何歳が観ても、誰が観ても、今自分の手のひらにないものをうつされてるような、そんな映画です。
大人になると、悪者の心にも目を向ける余裕ができる気がするので、ぜひオトナたちに今これを観てもらいたいなあって思います。
ね、しんちゃん。
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