平成初期のエモカルチャー特集
平成のサブカルチャー。
みなさんは、おぼえていますか。
HINOIチーム
2005-2007年に活動した、4人組ボーカル&ダンスグループ。4人ともティーン誌 ラブベリー専属モデルで、たった数年の活動でありながらカリスマ的存在だった。
当時日テレの水曜夜8時から放送していた「ミンナのテレビ(通称:ミンテレ)にレギュラー出演。その他には嵐の松本さんや松浦亜弥さん、和田アキ子さん、KAT-TUN、RAG FAIRなど、かなり不思議な布陣だったので、この違和感は今も忘れられない。内容はというと、今でいう「UTAGE」のような感じ。これまでの名曲や、最新ヒットソングをレギュラー陣やゲストとカバーしパフォーマンスするというものでした。
私は当時KAT-TUNのファンで、ミンテレでHINOIチームを知りました。その後ティーン誌を買う年齢になり、みんながニコラ、ピチレモンを買う中、私は「断然ラブベリー派」を主張。HINOIチームの小山ひかるちゃん推しでございました!
パラパラです。なつかしい。なつかしすぎる。
HINOIチームはティーン誌のカリスマでありながら、音楽もちゃんと成功するというかなり珍しいアーティストだったと思う。そしてギャルでもなくサブカルでもない。この時代のメインカルチャーに確実にフィットしたアイコンであり、曲もダンスも4人それぞれにも、私含めティーンみんなが憧れていた。
まず、なによりめちゃくちゃかわいい。なのにどこからか「この人たちすぐ活動辞めちゃうだろうなあ」という儚さみたいなものが常に透けて見えてて、そこがまた最高だった。そしてメインボーカルの樋井明日香ちゃんと小山ひかるちゃん。この圧倒的なカースト上位感が素晴らしい。それから2人の声のコントラストがなにより最高。喋り声の延長線上のような声が好き。愛嬌があるし、惹きつけられる。
ちなみに私は小学生の頃に、松任谷由実の「DESTINY」をHINOIチームver.で知りました。
衣装と振り付けが、良すぎる。良すぎるぞ。
忍者戦隊カクレンジャー
『忍者戦隊カクレンジャー』(にんじゃせんたいカクレンジャー)は、1994年2月18日から1995年2月24日まで、テレビ朝日系列で毎週金曜17:30 - 17:55(JST)に全53話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマであり、戦隊ヒーロー。(Wikipediaより)
忍者戦隊カクレンジャーは、かなり革新的な戦隊モノだったらしい。当然、夢中になって観ていた幼少期の私はそんなことは知らなかったが、それでも漠然と他とはなんか違うっていう違和感は感じていた。あ、これはあくまでいい意味で。惚れる前兆のざわつきのようなものであり、自分の心に深い爪痕を残されたなという感覚。
そもそも忍者戦隊カクレンジャーとは、その名の通り「忍者」がモチーフであり、妖怪たちをモデルとした敵怪人が登場するなど、和のテイストを戦隊シリーズで初めて本格的に取り入れた作品らしい。またスーパー戦隊シリーズとしては初めて女性メンバー、かつレッド以外の戦士がリーダーとして設定されたらしく(Wikipediaより)、相当革新的な作品だったようだ。それになんといっても、ニンジャブラックを演じてるのがケインコスギ。幼少期の私でさえ、和のテイスト×カタコトな話し方の組み合わせは衝撃的だったし、今考えても攻めの姿勢を感じる。
そして、幼少期のリオちゃんが最も憧れたのが、敵の女性忍者集団「花のくの一」。
この格好、あまりにも可愛すぎる。可愛さが今っぽすぎる。肘だけが出るパフスリーブ、ミニスカートはあざといのに子供っぽく見えない絶妙なプリーツ幅。グレーで統一しながら靴は黒で締める。
なにこれ。可愛すぎるよ。今も、着たい。
こんなに粋でかっこいい作品は他にない!って心底思う。この作品が大好きだと言ってる自分が誇らしく思えるくらい。カクレンジャーも、花のくの一も、敵も味方も関係ない超イケてるヒーローたち!
マンハッタンラブストーリー
「マンハッタンラブストーリー」は、2003年にTBSで放送された、宮藤官九郎脚本の連ドラ。クドカン初のラブストーリーで、主演はTOKIOの松岡くん。
クドカンの脚本といえば、木更津キャッツアイ、池袋ウエストゲートパーク、タイガー&ドラゴン、俺の家の話等、TBSの連ドラ枠を「イケてる」ブランドへと持ち上げたきっかけの一つなんじゃないかと思っている。一般的にはキャッツアイやIWGPを推されがちだけど(この2つも大好きだけど)、私はあえてこの「マンハッタンラブストーリー」を推したい。
このドラマは、テレビ局の近くで営業する喫茶店「マンハッタン」を舞台に、店のマスター(松岡くん)と店員や常連客たちが繰り広げる片思いの連鎖を描いている。無口なマスターは来店したお客さんの話を聞きながら恋愛相関図を書いていく。そこから色んな人間模様や奇跡が見えてきて、まさかのマスターも巻き込まれて…。といった内容だ。
このドラマは11話の中に特に大きな事件が起こるわけでもないし、極論を言うと何もない。なのに面白い。なぜか。それは私が一番聞きたい。奥ゆかしくて、静かで、なのに抜群に面白い。放送していた2003年、当時7歳の私は母親に毎週このドラマを見せられてたわけだけど、7歳ながらに面白かったし、「これがオトナってやつか」と思った記憶がある。(今思えば最初にあんなカッコいい大人の世界を見ちゃったことを後悔してるまである。)7歳が見ても、大人が見ても、“面白い”ドラマなのだ。クドカンが書く面白さ、それはかましてないところにあると私は思う。「面白いでしょ???」っていう顔を絶対にしない。出てくるキャラクターは全員が“普通”。なのに誰がみても面白いと感じる言葉のキャッチボール。そんなクドカンっぽさの究極がこのドラマだと思ってる。
私はこのドラマに、大人のロマンを見た。「ワハハ」なんて声にはならない、心の中でぐーんと「ああおもしろい」って感じて虜になる、そういう意味での“面白い”。そんなドラマ。
そしてなにより主題歌がいい。
クドカンが作詞した「ラブラブマンハッタン」。
大学の図書館で、君に会う夢を見た。
大学なんか、行ったこともないのに。
君はマンハッタンの夜景よりも綺麗だった。
マンハッタンなんか、行ったこともないのに。
恋はいつでも、現実離れ。
だから今日も、妄想ばかり。
小学生の頃これを聴いた時、このAメロの一文目になぜかとてもときめいた。今思えば、この一文があまりにも“普通”だったから、な気がする。カッコつけてる人より、カッコつけない人より、カッコつけたあとに「カッコつけちゃった」って恥ずかしがるような人間が、実は1番イケてるんじゃないかって思った。
以上、ふと思いついた3つのコンテンツを書いてみました。
また思い出したら、忘れないようにここに記そうと思います。