コント番組はやっぱり、フジテレビ。そう、スマスマが教えてくれました。
私は幼少期からテレビっ子で。
小1の頃には、毎日テレビの日課表みたいなものをつくって、何時に何を観るかを決めて夜を過ごしていました。それはドラマだったり、バラエティだったり、時にはがっつりコント番組だったり。めちゃイケ、ロンハー、アメトークは全て小学生でデビューしてる、そんな人生でした。
そのおかげで、今でもお笑いが大好き。特に東京のコント師が好き。ラーメンズ、バナナマンのようなどこかアーティスト寄りなコント師よりも、アルピーやしずる、AマッソなどバラエティのDNAも少し見えるような、そんなコントの方が好きな自分。
そんな中、ある日ふと私お笑いのルーツってなんだろうって思ったんです。音楽は考えたことがあってもお笑いは考えたことがなかったんです。このこだわりは何によって形成されたのか、自分で自分の嗜好の由来が気になって、好きだったテレビ番組を振り返りました。
そして気が付いたんです。
自分のお笑いのルーツは、スマスマだって。
スマスマっていうと、皆さんはビストロや最後のライブを真っ先に思い出されるかもしれません。でもあの番組、コントのクオリティが素晴らしかったんです。コント番組=フジテレビというイメージがあるけど、その真髄といっていいネタの数々。SMAPの5人の「テレビスター」としてのスキルはもちろんなんだけど、今見返してもコント自体の作り込みが素晴らしかったなあと思います。
何がすごいかを文だけで伝えるのはやっぱり難しいので、ここでいくつか私が刺さる、いや、“フェチい”と感じるコントをピックアップします。
バラエティ:お笑い=6:4みたいなコント師が好きな私がきゅんとくるポイントはどこか、言葉にさせてください。
『ちょいミス兄貴!てっさん』
・説明一切なしで、ルールとその展開だけでここまで面白いのがまずめっちゃフェチい。
・BGMの差し込み方と切り方が絶妙。これぞ1番面白いタイミングだと思うし、音楽の切れがアクセントになってより一層引き込まれる。
・慎吾くんがだんだん「お?😲」て顔をしだすのが良い。コントがコントに収まりすぎず、絶妙に「バラエティ」であるその余白を残してる感じが、面白いし、それ以上に楽しい。これは、漫才の途中で本人たちが思わずぷぷっと笑ってしまうシーンを観た時の感情に似てる。
・5:59で「男の美学度99%」って画面に入れることでそれまでの流れがちょっと変わるのが超良い。最後のシメもだけど、画面テロップを使ったコントってやっぱりめちゃくちゃおもしろいし、フジテレビの得意なところな気がする。「カメラを探す」だけでコント終わらないところもいい。
『報道記者ナマイ』
・そもそも冒頭、途中の差し込み画面、中居くんを写す角度、テロップのフォント、全ての作り込みがすごい。だって本当に警察24時観てるみたいじゃない?パロディじゃなくちゃんと作り込みきってる。そこが最高。
・冒頭は中居くんの口元のみ映してるんだけど、途中から顔を映すことでニヤニヤ笑う表情が見えて、またひとつ笑えてくる。こういう外しがたまらない。
・ちょっと展開が増えてダレてきそうなころに緊張感あるBGMを流したり、中居くんが最初の「ナマイです」のタイミングをずらしてくることで、永遠に観てられる。
・バンバンバカンス歌わせる脚本が神すぎてる。いや、アドリブなのかな。
『ホレ八先生』
・5人の中で中居くんがやってるっていう事実。最高。中居くんがそもそもカッコつけるのが苦手っていうのを観てるみんなが知ってるから、それ自体がフリになってる。
・笑いの我慢のレベル調節が絶妙。最初から最後まで終始我慢しきるのもシケるし、爆笑されるのもなんか冷める。絶妙な笑い方だから観てるこっちは思わず声を出して笑っちゃう。
・最後の女将さんのフリと中居くんの大オチが最高すぎる。「あ、これ、自分が倒れるターンだ」って気づくその表情がたまらない。「中居くんのターンだ」と中居くん自身も、観てる私達も、同じ温度感で(うすうす)感じて笑えてくるこの一瞬の空間がすごすぎる。
『天竺を目指せ』
(これはただSMAPがすごいという話)
・斉天大聖が言えない剛くんが天才的すぎている。
・如意棒ぽちゃる剛くんが天才的すぎている。
・こんな難しい競技を4回目にして希望見出すのがおもしろい。普通だったら、できなさすぎて冷める展開も多いから、「できるかも!?」っていう湧き上がりポイントを作るSMAPがそもそもすごい。
・希望を見せといて「なぜ経典が必要なのか」が腑に落ちてない剛くんが天才的すぎちゃってる。
・慎吾くんが紐にぶら下がったままになってしまい、中居くんと剛くんが乗る棒を慎吾くんの元まで戻した結果、危機的状況になるその瞬間の中居くんの言葉と間が最高すぎている。
こうみてると、フジテレビのコント番組が素晴らしいと言われる理由がわかる気がします。笑いの入れ方、テロップ、BGM/SE、小道具、差し込むVTR…。演者を囲む全てがいっさいスベってない。パロディがもはやパロディの域ではないくらい作り込まれてるから設定で観てる側を引き込むし、だから演者がいくら自由にボケてスタッフが笑おうとも内輪感がでない。まさにTVショー向けという感じ。
私は日テレのバラエティ(特にお笑い色が濃いもの)が苦手なんだけど、それはこの作り込みの部分が甘くて下手にみえてしまうんからなんです。異質な量の笑い声を差し込んだり、観てるこっちが寒くなるタイミングと内容のテロップをこれ見よがしに入れるもんだから、「ほら面白いでしょ?」というテレビ側の姿勢を感じてしまいます。演者以外のパーツがなんかさむい。
(最近は有吉の壁とか、その色がなくなってきてる気もする)
そういえばナンシー関が、日テレが嫌いな理由として「みんな、俺たちを“日テレ”って呼んでくれよな!」ってCMで自ら視聴者にアピってる感じがするからっていうようなことを言ってて、すごく共感した記憶がある。
キー局それぞれのカラーってバラエティやドラマですごく感じるし、作家が誰かによっても面白さってかなり変わりますよね。
ちなみに私は就活をしてたころ、この理論に基づいて、「なぜめちゃイケの視聴率が落ちたのか」という小論文を書いてフジテレビ子会社の書類審査に通ったことがあります。そうです、ちょっとした自慢です。(入社してないのに)(聞けば聞くほどブラック過ぎて面接行くのも辞めた)
私は結局まだまだフジテレビが好きだけど、テレ朝のシティ感ある番組構成も結構グッときます。とくにあざとくて何が悪いの、秋山とパン、キョコロヒー、シンパイ賞、激レアさんとか、構成がオシャレで好き。
みなさんは、どのキー局が好きですか?