幼稚園時代
1983年(昭和58年)の春、幼稚園の2年保育に入園しました。 当時の自宅から最寄りだった事から入園したこの幼稚園……たまたま『(従来型の)自閉症に強い社会福祉法人の系列幼稚園』と言う非常に運命的な特徴を有しておりました。 この幼稚園は現在でも発達障害に詳しい事でその地方では有名なようです。
初めての集団生活の場に入った訳ですが、入園してまもなく周囲の他の園児とは違う事を発見されました。 集団の中に入っても他の園児に関心を持たず、教室の中で1人遊びをしていた事などが注目されたようです。 時代は昭和末期……当時であれば対応不可能と言う事で退園などになっても不思議ではないのですが、そこは前述のような特徴を持つ幼稚園です。 担任の先生とは別にベテランの先生が加配的に対応してくれる場面が出てくるようになりました。 また当時としては大変先進的だったのですが、療育のパイオニア的な先生がこの幼稚園とご縁があったらしく、放課後に感覚統合訓練の集団療育プログラムが開催される事となり、自分もそのプログラムに参加する事となりました。
幼稚園時代は、今振り返ると要所要所で加配的な先生のサポートなどを受けていたようです。 当時は自覚は薄かったのですが、それでも薄々他の園児とは多少異なる扱いになっている事には気付いておりました。 しかしその理由や原因まではわかりませんでした。
あれから40年弱の長い年月が流れ、加配的な先生が付いたり療育を受けていた幼稚園児が中年ASD当事者として、当時の状況をスマートフォンからnoteを利用してインターネット上に発信する……凄い時代になったものだと思います。
そして幼稚園2年目の秋、幼稚園休園日に何故か自分1人だけ幼稚園に登園し、幼稚園の会議室で先生2人に見守られながら外部の先生(今で言う臨床心理士的な感じ?)に知能検査らしきものを実施されると言う事がありました。 大人になってから判明したのですが、小学校就学時に『養護学校への就学の打診』もあったようです。 その件に関しては親が断ったらしく、地域の公立小学校の普通学級に入学する事になりました。
この時の知能検査らしきものの結果……個人的にはその内容を知りたいのですが、残念ながらその手段はありません。 しかしおそらく動作面は微妙だと思いますが、知識面などは結構高かったのではないかと推測しております。(問題の出来具合や先生の反応などから)
在園中も色々ありましたが長くなるので今は割愛しますが、非常に理解がある幼稚園&先生方に恵まれた2年間を過ごし、1985年の春に幼稚園を卒園しました。