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探偵による徒歩・車両尾行マニュアル

はじめに

この記事は過去に私が作成した尾行調査における基本的な知識と技術を網羅したマニュアルを簡潔に再編集したものです。細かな技術というより知識メインで書いており新人研修的な内容となっています。


尾行は対象者に気づかれずに情報収集を行う高度な調査手法であり、探偵の技量が問われます。
本マニュアルを熟読し、実践を通して技術を磨くことで調査の成功率を高めましょう。


1. 尾行の準備

1.1 エリアの熟知

尾行を成功させるためには対象者が移動する可能性のあるエリアの地理を熟知することが重要です。地図を見るだけでなく、実際に足を運び以下の点を把握しましょう。

  • 主要な道路、路地、抜け道

  • 公共交通機関(バス停、駅、空港など)

  • 商業施設、飲食店、ホテルなどの出入り口

  • 対象者を見失いやすい場所(オフィスビル、複合施設など)

  • 監視に適した場所

1.2 チームワーク

チームで尾行を行う場合は事前に綿密な打ち合わせを行いましょう。

  • 役割分担(撮影、車両確保、追跡など)

  • 緊急時の対応

  • 連絡方法(携帯電話、無線など)

  • チームリーダーの決定

1.3 バックアップ体制

直接追尾するだけでなく遠方から車両で追尾するなど、バックアップ体制を構築することで追尾者の負担を軽減し発覚のリスクを最小限に抑えられます。

1.4 情報収集

対象者の情報収集も重要です。

  • 仕事内容、趣味、習慣、宗教

  • 立ち寄り先、交友関係

  • 最近の予定

これらの情報は対象者の行動を予測し、見失った場合の捜索に役立ちます。

1.5 服装と装備

状況に合わせて服装を変えることは対象者の目を欺く効果的な手段です。帽子、サングラス、マスクなども活用しましょう。

2. 初動

張り込みから尾行に移行する際は以下の点に注意し迅速に行動しましょう。

2.1 面取り

  • 預かり写真と実物を見比べて対象者本人であることを確認します。

  • 写真と実物のギャップ(表情、体型、服装、髪型など)に注意し、特徴を正確に把握します。

  • 面取りが苦手な場合は事前に写真を長時間見たり、他の追尾者に確認してもらったりしましょう。

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