創業計画書作成講座(日本政策金融公庫)
ビジネス講座元気塾
前回一度参加した市民講座、ビジネス講座元気塾の第二回目に参加しました。今回は創業計画書作成講座であり担当者が日本政策金融公庫の創業支援センターの方です。
創業計画書を作成する真の理由や作成のポイントを金融機関目線で解説していただけるとの事で、前回の資金調達に関する内容に踏み込んだ内容といった感じです。
会場は前回と同じ地元図書館です、参加者は30人程度で男女比は2:1、老若男女幅広い年齢層でした。ただし市民講座の為、起業やお金を借りる予定のない方も含まれているかと思われます。
日本政策金融公庫について
まずは日本政策金融公庫に関しての説明からです。政府系金融機関であり100万円単位の小口事業資金の融資や創業支援、教育ローン等、一般金融機関が行う金融事業を補完する業務をしているとの事です。
事業資金の融資先は119万先あり、平均融資額980万円、融資先の90%が従業員9人以下の小企業であり、年間で約26,000先へ融資をしています。年間で約10万社が起業しているので、その1/4が公庫を利用しているそうです。よって個人事業主、フリーランスの方も、まずはご相談くださいとの事でした。
創業計画書を作成する理由
これはお金を借りる為に作るのが目的だと考えている方が多いようですが、本当の目的は事業を継続する為に作成します。
本来お金を借りる必要がない方は創業計画書を作る必要はありませんが、作成して創業した方が創業後の売上増加率が高いといった回答をする経営者が多いそうです。
つまり創業計画書で弱点を洗い出す事によって、創業計画書が他人だけでなく自分の為に作成されるものとなります。
お金を借りる事が目的で作成すると考えれば面倒だと思いますが、自分の事業を存続させるために作成すると考えると真剣に取り組む事ができるのではないでしょうか?
創業計画書作成のポイント
①事業イメージを固める
例)隠れ家的な飲食店
②事業内容を具体化
例)料理を多くの人に安く提供したい
③数字の計画
例)売上 客単価1000円×50人=50,000円/日 20日営業、等
①~③の内容を、全体としてコンセプトが一致するまで何度も繰り返す。お金に関する内容は最後に決める。
創業動機
おしゃれなカフェが好き、お金儲けしたい等の軽い気持ちだと継続が難しい。
壁にぶつかった時に乗り越える事ができる強い動機が必要である。
経歴、資格
業種や勤務内容までしっかり書き出す事で、自分にできる事、できない事がはっきりする。
事業内容と関係がない資格であったとしても、後々生きてくる場合があるので全てを書き出す。
商品、サービス内容
事業内容をできるだけ具体的にする。
ターゲットは老若男女よりも特徴があった方が良い。
例)40代抜け毛を気にする男性向けシャンプー
セールスポイント
今まで使用していたサービスをやめてまで、新しいサービスに変更するメリットや理由があるのか?
仮に日本中で自分しか提供できないサービスであれば、どこででも商売をやっていける。
競合や市場を調べる
自分自身のサービスの強みを知ることができる
販売ターゲットとの立地にズレがないか確認する
ターゲットに合わせた戦略をとる(年代によりSNS、口コミ、チラシ等)
資金計画を立てる
必要な資金は、設備資金と運転資金を分けて考える。
自己資金でスタートできても、運転資金を考えておかないと黒字倒産の可能性が高まる。(※取引先の支払方法により、入金時期がずれ込む可能性を必ず計算に入れておく)
自己資金は大切だが、ある程度の運転資金には余裕があった方が様々な戦略がとりやすい。(借入金=悪ではない)
準備できる自己資金は、銀行口座にある預金額でなく事業に投入できる資金を見積もり、足りない分を借入金として考える。
借り入れは、金融機関、親類、友人知人等が考えられるが、よほど親しい関係でなければ友人や知人からの借り入れはやめた方が良い。
内装工事費は口約束でなく事前に見積書を必ず貰う事。
ただし工事関係は実際に開始してみないとわからない場合があるので、見積書通りにいかない場合もあると考えておく事。
ポイントは手堅く始める
小さな設備で初めて、大きく育てる事が事業の成功確率を上げる。
黒字化までには時間がかかる。
起業して黒字になるまで平均して6.3ヶ月程度はかかると考えておくこと。
4割が1年経っても赤字のまま。
以上が今回の市民講座の内容になります。
創業計画書に関して一般の方に向けた内容として大変分かりやすく、自己研鑽となる講座内容でした。
創業計画書作成講座
なお政策金融公庫では普段から無料で、創業計画書作成講座をやっているとの事です。
木曜日はオンラインで開催されているので自宅でも受講する事ができます。
おわり