反省するということ⑨
またこのテーマに戻ります。
突然中断したものが復活しただけですが。
あの事務所、最近ある被害者との補償金18,000千円提示でまた騒動になりましたね。
人の人生踏みにじっておいて、よくこの額を提示したというのが不思議です。
あの事務所にとってははした金でしょう。あのグループの年間売上高、1千億円を超えています。仮に利益率5%ととして(この手の業界では低く見積もっています。おそらく連結納税はしていないから、利益率は遥かに高いはず)、年間50億の利益をもたらす会社です(実態としてはおそらく100億程度はあるはず)。
全被害者に同額払っても経営上の影響はないでしょう(事務所単体では分かりませんが、関係会社に上手く利益が落ちるスキームを作っているから、旧経営陣には痛くも痒くもない)。
もちろん単年度でみれば結構な額ですが、基本特損で処理出来るので影響は低くなる。で、単年度の処理で終わりであれば、一時的な損失でしかない。
もちろん、今の法理上は問題にならないかもしれない。
損害賠償請求権が消滅しているでしょうから。
ただ今は日本の裁判所ですら、無条件にこの請求権消滅を認めない判例が多くなっている。
このケースもかなりセンシティブな事例です。
被害者が被害だけの感情を持っている訳ではなく、むしろ加害者側に感謝の念を持っていたりする。
こうなると請求権の発生時期が微妙になります。
被害者側の感情自体に整理がつきづらいからです。
もちろん金で解決する問題ですらない。
ずっと引きずっていればみんな忘れると思っているのでしょうか。
まあこの国の国民性からするとそうかもしれませんが。
ただ賢い経営陣であればある程度大盤振る舞いをしても、早く解決する方法を選ぶでしょう。
でもそれが出来ない。
明日はなぜそれが出来ないのか、という点について書きたいと思います。
いいなと思ったら応援しよう!
![blue but green](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28288054/profile_0c1cb7582c37599d83920ea38d9e7a9e.jpg?width=600&crop=1:1,smart)