テクノロジーと音楽⑨
今日は予告通り、何故デジタルシンセがポピュラーミュージックに取り入れられるようになったか、という点について書きたいと思います。
一言で言うと「使える音」だったからです。
当時のアンザンブル系の音源って、はっきり言うと「リアル」ではありません。実際の演奏ではあるはずのない音です。でも「リアル」な楽器よりも派手に聴こえます。たぶんこれまで無かった音。
あとこれも一つの例ですがYAMAHAのDX-7のエレピ、もうこれがあたかもエレピの標準かのように存在している。サンプリング音源じゃないのに。
結構「リアルな音」に拘る方、多いんですよね。だからDAW内蔵音源では物足りなくなり、音源を買い漁るようになってしまう。
でもそんな細かいところなんて誰も聴いていないでしょう。
実際YOASOBIなんて、当初は音がしょぼいだのなんだの言う方がいましたが、実際に売れた訳で、今ではそういうことを言う方は見かけなくなりました(笑)。
音にとって大切なことはそれが使えるかどうか、それだけです。
で、その世界を当時のデジタルシンセが叶えたんですよ。
以前は違うことを書いたと思います。ただそれはあくまでもそれ以前との比較上の話です。
それ以前のシンセよりは遥かにリアルですから。
で、その「中途半端なリアルさ」が功を奏したのかと。
人の耳って、世の中に全くない音だと違和感を感じますが、リアル過ぎると存在感がなくなりやすい。
そういう意味ではこの「中途半端なリアルさ」が故に、「目立つ音」として使われるようになり、今につながっているのかと。
だから今のDAW内蔵音源にもこの手の音が入っているのでしょう。
自分はほとんど使いませんが。やはりどうしても仰々しくなるので。昔は使っていましたが、どんどん作品の音数が減っているので入る余地がありません(笑)。
大分テーマと離れてしまったような気もしますが、まあ論文を書いている訳でもないのでこれでいいことにしておきます(笑)。
明日何を書くか、全く思いつかないのでこれから考えます(汗)。
ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。