演奏が上手いということ⑧

今日はこのテーマに戻ります。

「テクニカルな演奏がいい演奏なのか」という話です。

これは違うだろう、という方が多いと思います。

まあ確かにそうなんですよ。

でも逆に考えると、テクニック無しでいい演奏が出来るのか、という話と同義です。

この辺になってくると微妙な話になってきます。

テクニックが低くても、「いい演奏」というものはあります。

逆にいくらテクニックが高くても「悪い演奏」はあります。

ではテクニックは演奏の良し悪しとは関係ないのか、という話になりかねない。

でもこれは違うんですよ。

テクニックが高い方が「いい演奏」にはなりやすい。

演奏におけるテクニックとは、表現を支えるための手段です。

ここを目的と考えてしまうから頓珍漢なことになってしまう。

だからテクニックを「いらないもの」と考える人が出てくる。

でも手段が多いに越したことはないんですよ。

出来ることの範囲が拡がるから。

肝心なのは、そのテクニックを使って何をするか、ということです。

所詮テクニック、されどテクニックです。

テクニックが高い方が出来ることの範囲は拡がる。

そこを間違えなければ、そんな酷いことにはなりません。

もちろんテクニックを磨くにはそれなりの努力は必要でしょう。

でも、本当に必要と思うのであればそこに向けて努力するでしょうし、必要でなければ不要(当たり前か(笑))。

ただ敢えて言うとやはりテクニックはあった方がいい。

その点について再度考えてみたいと思います。


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