演奏が上手いということ㊱

今日こそは、楽器における演奏上の自由度と楽器の構造との関係について書きたいと思います。

流れ的にはやはりピアノでしょうね。散々書いてはいますが、ここにフォーカスを当てたことはないと思いますから。

今日は基本的に一般的な弦楽器と比較して考えたいと思います。

基本的にピアノは弦楽器に分類されるからです。

この事自体?、という方もいらっしゃるとは思います。

ただ中に弦が張られていて、それをハンマーで叩いて鳴らす訳ですから、基本弦楽器にしか分類しようがありません。

管楽器に分類されるオルガンとは全くの別物です。オルガンは空気を送って鳴らす楽器だから管楽器です。

あ、また脱線し始めてますね。

話を戻します。

例えばバイオリンなりチェロであれば、左手の押さえる位置が変わればその分だけ音程は変化します。

フレットのある楽器でも実質的に弦の長さを微妙に変化させることによりビブラートを付けるのが普通。

音程を揺らすことが表現として簡単に出来るんですよ。

ピアノでもペダルを使えば出来ないことはありませんが、表現として使うには、かなり使い勝手が悪いし、難易度も高い。

他の弦楽器であれば、そこそこ慣れれば誰でも音程を揺らすことが簡単に出来る。

その分表現のしやすさは変わります。

やはり構造がしっかりしている分「正しい音」は簡単に出せても、微細な表現をすることは他の楽器より難しい。

もちろん今日の話は音程に限った話であり、これだけで表現の良し悪しが決まる訳でもありませんが、ある意味重要な武器がないとも言える。

だから難しい。ある程度までは誰でも弾けても、その上に行くことが難しい。

他の楽器はこの曲線がなだらかで、ある程度均一に凡人から秀才レベルまでが分布している。

まあどんな楽器でも、本当に上手い存在が稀なものであることは言うまでもありません。

明日からですが、この連載を書いている中、上手さとピッチの問題について他に書きたい内容が出てきたので、気が変わらなければ違う話でいきたいと思います。

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