音楽は儲かるのか㉜
今日は昨日課題として上げた「ライブ」の問題について考えたいと思います。
サブスクの浸透と共にミュージシャンにとって大きな収益源となってきている。
ただまず書いておきたいのは、ライブの人気と一般的な人気は連動しません。
一般的な人気があれば、ライブも人気が出ます。
ただその逆は成り立ちません。
ライブだとどうしてもパフォーマンスに依存してしまう。
はっきり言うと音楽よりパフォーマンスの方が重要かもしれません。
他の国ならいざ知らず、この国のライブは「お祭り」です。
だから盛り上がらなくてはならない。
じっくり座って聴いていると顰蹙を買うでしょう。無言の圧力で立たされる。
有名ミュージシャンですら、「盛り上がってますか!」っていうじゃないですか。
「何も言わずに自分の音楽を聴け」というミュージシャンはほとんどいないと思います。
そこでは音楽が手段の一つでしかなく、目的は「お祭り」です。
はっきり言うと「盆踊り大会」と差異はない。
もちろんそれが決して悪いとは言いません。
ただ所詮「お祭り」です。
音楽がメインではないんですよ。
そういう意味ではまだ「盆踊り大会」の方が健全かもしれません。
お祭りのつもりでやっているからです。誰も踊りの大会とは思っていない。
それを音楽でマスキングしたものが「この国のライブ」です。
音楽を聴いているような気分にさせてしまうのに、実態は音楽を聴かせる場ではなくなっている。
だから音楽的に見るところがないのに、ライブパフォーマンスの人気でメジャーになるミュージシャン、じゃ無かった、自称ミュージシャンのお祭り芸人が出てくる訳です。
こういうライブで儲けたとしても、それで「音楽で稼いだ」とは言えません。
お祭りで稼いだだけです。
もちろんクラシック(ライブとは言いませんが)やジャズの世界ではこのような場は「音楽を聴かせる」ためのものになっている。
音楽の在り方として、この方が健全だと感じるのは自分だけでしょうか…。