曲と歌詞㉖
本当は今日から別の記事を書くつもりだったのですが、今日もまた週末のテレビ番組を見て気が変わりました。
この歌詞がささるグッドフレーズ、とかいう番組だと思ったのですが、正確な番組名は忘れました(笑)
しかもまだ見終わってないし(汗)。
で、書く作品はまたまた「渡良瀬橋」(笑)。
なぜまた書こうかと思ったかというと、あの番組、ほぼ歌詞しか取り上げないじゃないですか。でもやはり「詩」ではなく、「歌詞」である場合、やはり曲との関係性なしには語れない、と考えたからからです。
そうしないと、だらだらとした話になってしまうでしょう。
あの番組自体、そういう雰囲気を拭えませんが。
「渡良瀬橋」のCメロ、同主調の短調に転調しているようなコード進行ですよね。
ここにあの歌詞が付いているからこそ、この歌詞、秀逸なんだと思います。
長調の部分はどちらかというと風景とか、過去にあった出来事を歌っていて、主人公の感情は抑制的です。
でCメロの部分は逆に置かれた状況が明確に書かれていて、主人公の意思が明確に語られている。
長調の部分で明確に語らず、あっさりとした仕上がりにすることによって、じめっとした感じを全く想起させず、淡々と想い出を語り、短調のところで明確に書くことで、状況を明確にさせる、言ってみれば「抽象的」な部分と「具体的」な部分を調性の変化に合わせています。
曲と歌詞がいい想い出に包まれているのはこういう書き方をしているからです。ただ状況を明確に語った方が、その「想い出」がより明確に響くんですよ。
そう考えると、やはり「渡良瀬橋」という曲と歌詞、見事に合っていることによって、名作となっているように感じます。
明日からは別の連載を始めたいと思います。
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