曲と歌詞㉖

たまたま自分のYouTubeチャンネルを見ていたらBilly Joel の「Goodnight Saigon」がトップページにあったんですよ。

あまり商業的に成功した作品では無かったようですが、自分としては好きな曲なんですよね。

なので聴いてみたら、再生回数はやはりそれほどでは無かったし、このミュージシャンであれば、高評価数3.7万は多くも無ければ少なくもない、といったところでしょう。

ただ驚いたのはコメント数が3,700を少し切るくらい。

つまり高評価数の約一割のコメントがついている、ということです。

これって異常なコメント数の多さです。

「好き」とは言ったものの、例えば「Just the Way You Are」のような誰もが知る名曲ということでもないとも感じています。

では何故これだけコメント数が多いかと言うと、やはりその歌詞が要因だと思います。

今でもあの戦争、あの国にとっては重たい存在です。

それを単にあの戦争がどうだとかという話ではなく、「一般の兵士」の目線で書いているから、共感が生まれやすい。

だから聴く方にとっても重い曲だし、それが故に逆にコメントを書かずにはいられない、そういった気持ちが起きやすいのだと感じています。

特にあの戦争で亡くなったご遺族の方のコメントが多い、そのことはこの曲の歌詞が、人の心に寄り添うものだからなのでしょう。

日本ではこういう歌詞の作品は生まれないでしょうね。平和だからとかそういう問題ではなく、ミュージシャンの社会的課題への向き合い方が違うから。

同じアルバムの「Allentown」もやはり高評価数の1割弱のコメント数であり、「Goodnight Saigon」ほどではないけれど、高いコメント率になっています。やはり歌詞へのスタンスの取り方は同じものを感じます。

歌詞が曲を名曲にした、という作品の一つの例でしょう。

明日は「和声」関連の記事に戻りたいと思います。だいぶ「和声」から外れてきてしまっていますが…。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。