正確な音
そういえば先週見た先々週の関ジャム、結構面白かったですね。
吉田美和さんのインタビューやってた回です。
ピッチを修正されるとすぐ分かる、という話でした。
ただ、これと音の微妙な高低が分かる、という話とは違うんですよね。
どちらかというとピッチ修正ソフトによる音質の変化で気づいているようです。
かなり感覚的な方なので、混同しているんでしょうね。
ただ、歌を聴いていると、確かにそういう耳を持っているようです。
で、この感覚自体、不思議なものではないんですよ。
自分自身、少なくとも1/40半音位は聞き分けられると思います。多分もっと聞き分けられるはず。
あるオーケストラをすぐ辞めた方がいて、その理由がAの周波数が自分の中にある周波数と違っていて耐えられなかったとか(笑)。
実際に国際基準値はA=440Hzですが、実際には違うオケの方が多いでしょう。
その上、そもそも平均律が正しいのか、という話がある位で、そのためにDAWやキーボードでも純正律を使う機能がある位です。
というか、平均律って一定の不協和があるのを承知で、転調、移調を円滑に行なうための音律なので、決して響きが良いものとは言い切れないんですよ。
皆さんが完全5度だと思っているもの、完全じゃないんですよね(笑)。
となると、正確な音って何?、って話になります。
基準音も分からない、音の間隔も分からない、ということですからね。
平均律を使わないと不便だ、Aの周波数を一応は決めておかないと混乱する、ただそれだけの話です。
まあ耳が良いのも善し悪しで、細かい音程が気になりだすときりがないので、どこかで割り切るしかないんですよね。
ただ吉田美和さんの場合、なかなか割り切れないのかもしれません。そういう方の歌ってやはり聴いていて分かるものです。
まあ大抵の場合、あまり役に立つ能力ではないかもしれませんが、「正確な音」って簡単に言えるものではないんですよ。