コード②
記事としては今日が実質的には初回になります。
まず最初に取り上げるのはディミニッシュです。
普通のコードじゃないか、と怒られそうですが、まあ普通のコードであるとしても、少なくとも三和音のメジャーコードやマイナーコードと比べる限りでは、特殊なコードと言ってもよいでしょう。
ダイアトニックコードとしてはいわゆる「Ⅶ」になりますが、実際の使用頻度は多く、むしろノンダイアトニックコードとして使われることの方が多いと思います。
いわゆるパッシングディミニッシュは頻繁に使われますし、短調の「Ⅴ」の属七の和音の根音省略形としても使われます。
元々は良い響きではない、と思われていたコードなのに、実に頻繁に使われています。
というか単体で聴くとやはり響きは悪いんですよね。
一般的に「繋ぐ」ためのコードとして使われるので、実際の曲の中で聴くと違和感はありませんが、やはりコードそれ自体で聴くと気持ちいいコードではありません。
あまり好きなコードとは言い難い。
でも自分の曲をリメイクしていると、そこそこ使っているんですよね。Ⅴ7使えば済むところをわざわざⅦを使うことも多いし、今リメイクしている曲でも、ⅣーⅥmの後にⅣ#dimーⅥmを繰り返して使っているし(表記はその文脈によりm等を付ける場合と付けない場合が出てきます)。あまり響きが良くないような気はしていたけど、こんな変な使い方をしているとは(汗)。まあⅥmを第ニ展開形にすると、最低音の全音移動を繰り返す感じになります。
ただ、全音移動になるので、Ⅵの中にはⅣ#dimのどの音へも半音で解決する音が入っていないんですよね。
多分緊張感を持たせるために使っているんだと思います。というかそれしか説明のしようがありません。
音楽というのは緊張と弛緩で出来ているから、そう考えると「緊張」をもたらすにはいいコードなんですよね。
言ってみればパッシングディミニッシュにしても、曲の中に半音の動きをもたらす以外にもそういう要素があるのかもしれません。
そう考えると、このコード、結構使い勝手はいいんですよね。響きはやはり悪いけど(笑)。