作曲・編曲㊷
またまた今日もこのテーマです(笑)。
今日は佐野元春さんの「SOMEDAY」です。
正直同時代的に聴いたことがないので、思い入れとかそういったものは全くありません。
好きな方は本当に好きな曲みたいですけどね。
イントロはいかにも古さを感じさせる音ですね。まあ全体的に古い感じですが...。
特段難しいコードも使っていません。
ただこの曲って何気に凄いと思うんですよね。普通サビって盛り上げるものなのに、サビのメロだけ切り取ったら、まるで盛り上がりのない曲にしか聴こえません(笑)。
この曲、サビの部分だけ譜面で見せられたら、この部分がサビだと思うことはまずないでしょう。
こういう作り方って勇気がいるんですよ。普通は怖くてなかなか出来ないことだと思います。やはり盛り上がっていないとサビとしては、的な感覚が普通ですから。
この曲の場合、Bメロ(正直この部分がBメロかどうかも良く分からないんですよね。Aメロが何だか分かりにくいように思えます)が効いているんだと思います。ここでいかにもサビに突入するぞ、という作りになっているんですよね。
サビに向けて盛り上げています、ということが明確に感じられる作りなんですよね。
それで勢いでサビに突入して、シンプルなサビをサビとして聴かせてしまう、これってやはり凄いことだと思うんですよね。
もちろん、サビの音程が高くなっているから、Bメロが生きてくるというのは言うまでもありません。
このサビで音程を下げていくとさすがにきついでしょう。
もちろん、その前提条件があってこそですが、それ位Bメロが良く出来ているんですよね。
で、この部分があるからこそ、この曲が「パクリ」でないことが明確に分かる訳です。
こういう曲の作り方もある、と思うと勉強になる曲です。
ただやはり音は古いですね...。
「パクリ」の原曲とされる曲の方がコード進行は単純ですが、今聴いても比較すると、「古くない」んですよね(笑)。
Bruce Springsteenの「Hungry Heart」、やはり古い部分もありますが、「SOMEDAY」ほど古くないですからね。
でも確かに似てるよなあ(笑)。中間部は全然似てないのに。イントロとサビが...。
この部分、コード進行も一緒だからといってなかなかここまでは似ないでしょう。
特にこのような単純な循環コードだと使われている曲が多いだけに、そうそう似ては聴こえないものです。
どちらかというと、複雑なコード進行の方がコード進行自体に特徴があるが故に、コード進行が似ていると曲も似て聴こえる傾向が強いと思います。
ただ曲全体を聴くと明らかに別の曲です。
個人的には、コード進行がシンプルであるが故に「伝わってくる」、「Hungry Heart」の方が好みですが、「SOMEDAY」のBメロのエモさも捨てがたい、といったところでしょうか。
比べて聴くとやはり出だしのインパクトって曲にとっては大きい、ということを実感させられますね。やはりどう聴いても似ていることは間違いないですから。
明日からはまた別の記事の連載をスタートさせたいと思います。