演奏が上手いということ⑮

内容的には「演奏が上手いということ⑫」の続きに近いのですが、ちょうどJimi Hendrixについて昨日書いたので、その点も含めて、どのような演奏者が今の時代に必要かどうか、という点について書きたいと思います。

もちろんテクニックも重要だし、人間性も重要です。

でもそれとは無関係に淘汰される演奏者は淘汰される。

これはやはりDAWの発達による影響が大きい。

再現性の高いものほど淘汰されやすい。

例えば楽器としてはほぼ同じ構造ですが、ギタリストとベーシスト(この場合のベースはエレクトリックベースギターのことです)では全く状況が違います。

ちなみにですが、ベースと言われていても、一般的に言うベースとコントラバス(JAZZだとウッドベースと言われているもの)は全く別の楽器です。

調律が同じだけ。

「エレキベース」という言い方も実は微妙。コントラバスをエレクトリック化したものもあるからです。

住環境等の事情により、音が出せない人向けの「コントラバスの代用品」に近いものですが。

むしろいわゆる「エレクトリックベース」はギターとの類似性の方が高い。だからギタリストはエレクトリックベースが普通に弾ける。

ちょっと脱線しましたね。話を元に戻します。

ギタリストはそれほど上手くなくても残る。

ベーシストは上手くても淘汰されやすい。

これこそ正に「再現性」の問題です。

ベースの音はDAWの内臓音源でも割ときちんと鳴ります。

ただ、ギターについて言えば、大したことのない演奏でもそうそうDAW環境で上手く鳴らすのは難しい(特にエレクトリックギター)。

だからこそVSTプラグインでアンプシミュレーターというものがある訳ですが、やはり限界があるから種類が多い。

決定的なものがあれば他は淘汰されますから。色々なものが氾濫しているのはどれもいまいちだからです。

聴けば実際にアンプを使って演奏しているか、アンプシミュレーターを使っているかまるわかり、という以前にアンプシミュレーターが上手く使いこなせていないから、変な音になっている場合が多い。

まあ微妙なんですよね。アンプシミュレーターを使いこなせる人はギターが弾ける人だから普通に弾いた方が手っ取り早いし、使いこなせない人はほぼギターの腕も大したことがない。

ギターの音の理解度の差です。

上手い人の方がギターの音を理解してますから。

そうで無ければ上手く弾けません。

だから腕の差が顕著に出やすい。

演奏技術が優れていても、楽器によってその技術の持つ優位性は変わります。

明日はこの点について、他の楽器を例に書いてみたいと思います。

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