撮影した写真の権利について(最終更新日:2023, Jul.11)


1.はじめに(本記事の目的など)

 小官が撮影するコスプレ写真の権利(主に著作権法上の取り扱いを主とする)を明確にすることを目的として、この文書を記載しています
 小官が撮影したコスプレ写真をレイヤー様が加工・公開など著作権に関わる処理をされる場合に参考頂けるように記述いたします

 著作権法の法令本文については、以下を参照願います
  https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048
 著作権法の解釈については、以下を参考にされることをお勧めします
  https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/93726501.html

2.概要

 小官が撮影したコスプレイヤー様の写真の取り扱いは、以下の様にさせて頂ければと考えています
 これはあくまで小官の「希望」であり、承服出来ないなどの場合は遠慮無く仰ってください。条件のすりあわせが必要である場合は、ご相談ください

  • 写真の公開判断(どの写真を、どの媒体を使用して、いつ、どのような条件で公開するか、公開停止するかetc)はレイヤー様に一任します
    レイヤー様に同意いただかない限り、小官が独自に写真を公開することはありません
    レイヤー様が公開されたものをリツイートなどして拡散することはあります

  • 可能であれば撮影者名を表示して写真を公開頂きたいです
    その際は「しもじー」という名前と、出来ればTwitterアカウント名(@blueandgold1913)をお使いください
    Twitterのタグ付けでも結構です

  • 著作権者(レイヤー様、及び小官)以外による著作権違反と思われる行為(盗用、無断使用、改ざん)を発見した場合は、行為者に対して警告などの措置をとることがありますことをご承知置き下さい

  • 著作権取り扱いの詳細については、次項以降をご参照ください

3.著作権者

 小官が撮影したコスプレイヤ-様の写真(以下、写真著作物と表記します)は、コスプレイヤー様および関係各位との「共同著作物(著作権法 第2条第1項第12号)」に該当すると考えます
 その定義に基づいて、主に以下の関係者が「共有著作権(著作権法 第65条第1項」の著作権者にあたるものと考えます
 ①撮影者(小官を指します)
 ②レイヤー様
 ③レイヤー様の衣装などを作成された方・レイヤー様のヘアアレンジやメイクアップをされた方

 写真の著作権者を「撮影者」であると解釈している方もいらっしゃいますが、少なくともコスプレ写真についてはその創作にコスプレイヤー様の創意が含まれていることは明白であるので、著作権者を上記のように定義することが適切であると考えています
 共同著作物の権利(共有著作権)は、共有著作権者の同意の上で行使することが定められています(著作権法 第65条1項)
 「同意」の方法について、撮影者である小官の意思をこの文書で表明いたします

 なお、上記③については、通常②レイヤー様と協力関係にあると考え、小官は③の方と直接交渉などを行うことはいたしません
 ③の方の著作権の取り扱いについては、②レイヤー様に一任します

4.共同著作物の創出

 小官が撮影した写真著作物については通常、以下の手順でレイヤー様と共有させて頂いております
 手順1:撮影
 手順2:1次加工=一般的な実施内容は以下の通りです
  ・トリミング:余分な被写体が写り込んで居る場合などにそれを除去するために実施。撮影意図により、縦横比を変更するために実施する場合もあります。
  ・明るさ調整:小官が適正と考える明るさに調整(明るさのご要望有れば承ります)
  ・色調整:必要に応じて実施(色かぶり補正や特殊な調光など)
  ・レタッチ:ゴミの除去など(明らかに不要な場合を除き通常は行いません)
  ・現像:カメラメーカーの独自保存形式(RAW)から、色温度補正・画像表現プリセット適用を行い、一般的な画像フォーマットへの変換を実施
 手順3:レイヤー様に送付

 手順3実施時点で著作物となっていると考えますが、多くの場合、レイヤー様側で何らかの加工をされると考えています
 レイヤー様が加工された時点で共同著作物が創出され、共有著作権が発生するものと考えます
 ただし、レイヤー様が加工されない場合、上記の手順3の時点で共有著作権が発生するものと考えます

5.著作者人格権の取り扱い

 小官の撮影した写真著作物の著作者人格権については、以下の取り扱いをお願いいたします
 1)公表権 (著作権法 第18条)
  共同著作物の公開の判断は、レイヤー様に一任いたします
  どの著作物をどの媒体を使用して公開するか、公開を停止するかを含めて一任いたします
  原則として小官が共同著作物を自身の管理する媒体(小官がアカウントを保有するSNSや紙媒体など)で公開することはいたしません
  レイヤー様が公開されたものを引用することはあります(Twitterにおける引用RTなど)
 2)指名表示権 (著作権法 第19条)
  共同著作物の公開の際には、小官の名前などを表記するようにお願いしたいと思います
  表記の際は
   ・名前であれば「しもじー」
   ・Twitter公開の場合はTwitterアカウント名(@BlueAndGold1913)表記
   ・Instagram公開の場合はInstagramアカウント(@blueandgold1913)へのタグ付け
  として頂けるようお願いいたします
  ただしあくまで「お願い」といたします。レイヤー様のポリシーとして撮影者名を記載しないと判断されることにも同意します
 3)同一性保持権 (著作権法 第20条)
  共同著作物の同一性保持権の行使はレイヤー様に一任します
  共同著作物は、レイヤー様が加工された時点で創出され、権利が発生すると考えています(上記3項)
  よって「同一性」の判断を含めて、レイヤー様に一任いたします

 なお、著作者人格権は著作権者から他人に「譲渡」することは出来ないものと規定されています (著作権法 第59条)
 「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」を譲渡するような契約は違法ですので、同意されないように留意するようお願いいたします
 ただしTwitterなどのSNSの利用規約への同意の場合を除きます(あの規約が本当に日本の法律に従っているかは疑問が残りますが)
 レイヤー様がSNSなどを利用することを妨げる意図はありません

6.著作権 (財産権)

 共同著作物である写真著作物の財産権 (著作権法 第21条~第28条)の行使についてはレイヤー様に一任します
 共同著作物の財産権の譲渡についても、レイヤー様判断にて実施頂くことに異議を申し立てません

7.権利行使の補足事項

 著作権違反行為を発見した場合は、「共有著作権者」として通報する権利を留保いたします
 違反行為の例としては、明らかに権利を有しないと思われる人間による共同著作物の利用 (他人が写真著作物を自分の写真であるかのように偽って利用するなど)
 なお通報を行う場合は、通報に先立ちレイヤー様にご連絡いたします(レイヤー様が許諾を行っていることを小官が知らない可能性があるためです)

8.免責事項

 コスプレが所謂「版権コスプレ」「二次創作」に該当する場合、一次著作権者との権利調整はレイヤー様が実施下さるようにお願いします
 コスプレの種類の選択はレイヤー様がなさっていると考えてるため、一次著作権者との権利調整は当方ではいたしかねます
 ただし、昨今の事例などを見る限り、営利目的(コスプレ写真や関連グッズの法人格による販売など)を行わない限り、一次著作権者が黙認するケースが多いようです
 二次創作のガイドラインを公表している一次著作権者も存在しますが、必ずしも公表されている訳ではありません
 公表例:ウマ娘について

【補足】更新履歴

2023.07.11 Instagramでの公開時の著作権者表記について明記
2023.03.11 記事タイトル、1項更新 (権利、という表現に変更)
2022.11.23 8項更新 (事例追記)
2022.11.10 公開に向けて更新
2022.09.20 初稿作成