自宅を出発して、島根旅の二日目(実質初日)、安来市での計画をすべて終えて大田市の「東の原登山口」に移動。この日の移動はこれでお終い。駐車場に車を停め、まだ太陽も高いので石見ワイナリーの売店をぶらっと覗いてみる。ワインはちょっと高くて手が出なかったが、地酒の2合瓶とつまみ、食後のデザートを購入した。駐車場は山裾に向かって傾斜があることから車中泊には不向きと言われているが、ベッドマットの下にタオルケットを挟み込んで傾斜を相殺した。これで翌朝まで安眠できた。
眠りにつく前、トイレのため車から出た際に、頭に付けたライト(ヘッデン)に細かなチリのようなものが反射してキラキラと輝いていた。ダイアモンドダストでもあるまい。大して気には留めなかったが、後で山頂で出会った登山者に聞いた話と照らし合わせると、どうやら黄砂だったようだ。
車中で朝食を済ませて6時に山行開始。
まずは大平山を目指して緩やかな林道を歩く。陽が当たるところではクサイチゴの白い花が咲いている。一ヶ所でレンゲツツジの開花も確認できた。レンゲツツジは2010年に大田市の花に制定されているそうだが、周辺では群生は見られなかった。
緩やかな林道が終わりに差し掛かると稜線に出た。右側が落ちて(開けて)、まだ稼働していない観光リフトと眼下に石見ワイナリー、駐車場が見える。リフトを降り場の先には分岐があり、右は女三瓶山(経由して男三瓶山へも行ける)、左は大平山である。足元にはウッドチップ(のような物)が敷き詰められ、それは大平山へ向かう階段でも続いている。観光リフトを利用すれば大平山までは軽装(登山装備が無くても)で登れる。
大平山山頂(別名、東の原展望台)からは山麓や三瓶の町が見えるが、後ろに向きを変えると右から女三瓶山、主峰の男三瓶山、子三瓶山、孫三瓶山と続いている。これらに日影山を加えた総称が三瓶山となる。見ての通りの外輪山でこの中心が爆裂火口である。そして大山火山帯に属する三瓶山は活火山とされている。
大平山を下りて、先ほどの分岐を女三瓶山へ向かう。大平山までの緩やかな林道から一変して、勾配がありゴツゴツとした登山道だ。標高差約100mを青色吐息で登ると展望台。その上に見える電波塔の横が山頂だ。
登り始めから1時間30分で登頂。先着1名。電波塔前のベンチでコーヒータイム。陽射しは強いが穏やかだ。鳥の声が清々しい。男三瓶山から下りてきた男性に、もやっとした遠望は黄砂だという話を聞いて、前夜のアレは黄砂だったのかと思い知る。
女三瓶山山頂からは45分ほどで登山口まで下りられたが、異なる場所で2度ヘビと遭遇。最初は観光リフトから少し下りた所。赤ん坊の手首ほどある鉛色の胴体が山側へスルスルッと消えて行った。長い尻尾が見えていたが、スマホの取り出しに手間取っている間にスッと消えて行った。こんな太いヘビは初めてだし、一度の山行で2度も出くわすのも初めてだった。2匹目も胴体の色は似たような鉛色で、どちらもアオダイショウかな…。
下山後は石見銀山世界遺産ビジターセンターに立ち寄ってから、出雲市のビジネスホテルに落ち着いた。石見銀山の龍源寺間歩は見ておきたいところだが、交通規制もあり時間が掛かるので断念した。
山行日:2024年5月3日
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