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2018/12/18

本道をひとつ裏手に入ると、比較的大きな住宅の並ぶ閑静な町にはいる。剪定された枝くずを束ねたものが道端に二つ積んであった。いつも、猫やハクビシンが通り抜ける木戸の前だった。

少し先のガレージは電動のシャッターで、前に差し掛かるとちょうどシャッターが静かにおりているところだった。
後ろから、自転車に追い抜かれた。

自転車が曲がった先は、二股に、登り坂と下り坂にわかれている。登り坂の先にある赤茶色のマンションの上には、三割ほど欠けた月が出ていた。
坂の下からは犬をつれた女性が歩いてきた。赤いアスファルトの上に書かれた文字が剥がれていた。

林の奥に、小学校の校舎が見えた。静かでもう児童らはいないようだった。

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