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2018/12/22
七階から見える街は寒々としていて、栄えている駅前さえも遠目には閑散と見えた。研究に疲れて顕微鏡をのぞきながら鉱物の撮影をして気を紛らしていた。
岩石の表面は平らに見えてもわずかな起伏があって、カメラの中では山や谷のように存在していた。カメラの位置は顕微鏡に合わせて高く配置しているので、少し背伸びしたときのつま先が冷えているのを感じた。
しばらく撮影をして、いくつかをTwitterにあげた。
今朝、通りの邸宅の裏口の木戸が目についたのを思い出した。背丈よりも一回り小さい木戸は使われている気配が無かったが、雨後の通りの中で唯一有機的なきらめきを保っていた。