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冬日【2020/01/03】

神社というものは高台にあることが多い。而るにその周辺の水路や小川は丘を避けるように流れ、丘を囲うように流れている。

廃仏毀釈の名残でもある、神社のようなお寺には妙なわびさびがある。門の左右にある脊柱や燈篭は第二次大戦、レイテ島で戦死した若者の遺族が建立したもののようである。

この神社の正面の階段を下ると、複雑に折れ曲がる路地が広がる住宅地の手前に細い用水路がある。冬だからか水位は低く、人気もまばらである。そのときの水位よりもはるかに深く掘られた水路は、それがいっぱいになった時を想像させられる。

午後の冬日は体感よりも遅い夕暮れに思われる。


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