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どこかの街で

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2021年9月の記事一覧

いいビル【2021/09/25】

いいビル【2021/09/25】

いいビルディングがあった。壁や室外機の寂れ具合といい、中央に突き抜けるように存在する螺旋階段といい、一階にあるなんともいえない中華料理屋といい、完璧。

今日の発見は、意外と自宅から歩いてゆける場所は広いということ。いつも電車で行くのがふつうだったから、歩いていこうと思ったこともないところでも、なんとなく地図で調べたら1時間かそこらで歩いてゆけることに気がついた。
もっとも、徒歩1時間は徒歩圏内と

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月影【2021/09/23】

月影【2021/09/23】

映画「ムーンライト・シャドウ」を観てきた。
吉本ばなな原作の小説をマレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督が製作したというところが売りであったが、きちんとこの作品の長所足り得ていた。

内容には触れないけれども、そもそもこの作品の良いところは表現や雰囲気の部分だった。原作ありきなので、やはり映画としてはどう表現するかが上手にできているというのは魅力的。

昨今の日本映画となにが違うと感じたかといえば、

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ゆりかもめ【2021/09/21】

ゆりかもめ【2021/09/21】

仕事柄、頻繁にゆりかもめを使うのだけれど、今日は久しぶりに一人で乗っている。

一人でいると気を遣わずにぼんやりと景色を眺めていられるので、港湾をめぐるゆりかもめの車窓に流れる船や運河や大型構造物などへの高揚感をしみじみと感じられる。

港湾地域は土地に余裕があるからか良い意味で大雑把なまち作りになっていて、かつ借景が海であるから視覚的な雑音もなく、好き。

オリンピックも終わったので、いろいろな

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すこし残暑【2021/09/15】

すこし残暑【2021/09/15】

久々によく覚えている夢を見た。

夢の中でもコロナの蔓延は続いていて、すこし後ろめたい気持ちと共に友達と居酒屋でお酒を呑んでいた。とても楽しかった。

そのまま別の飲み会へはしごをして、それはサークルのOB会のようなものだった。そこで、先輩か先生か、ともかくすこし年上の人が自分を含めた何人かを集め、僕を名指しで責め立てた。「君以外の人は何かしら、自分にしかできない秀でたものをもっている。それに比べ

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