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「逆ソクラテス」by 伊坂幸太郎 感想

少年が主人公の5つのストーリーです。
5つの話はリンクしているようですが、はっきりと種明かしはされていないので、つながりは読んだ人の想像力にゆだねられているのでしょう。

この本を代表する印象的な言葉があります。
「僕は、そうは、思いません」
大人の先入観を子供がひっくり返そうとする…。
私が子供のころ、そんな勇気のある事をしようとすら思わなかっただろう。

伊坂作品のよいところは、そんな明言をごくごく普通に、少年が何でもない場面で言い放つこと。

個人的には「スロウではない」で描かれた『ゴッドファーザーのドン・コルレオーネごっこ』をする少年たちが愛おしくて、愛おしくて…。



普通の生活の中でも、こうしたクスッと笑える遊び心で、いやなことを転換させられるといいなぁ~。
「うむ。では、消せ」と心の中で唱えて、目の前から嫌なことを消してしまおう。


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