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父の唐突な1周年発言
2/15
療養を兼ねて帰省してるので、
実家で私の作った夕飯を家族で囲んで食べた。
父がぽろっと「1周年や」と言った。
母も私も一瞬なんの記念日か分からず「??」と顔を見合わせる。
父は「あの倒れた日から1年や」と付け加える。
ああ、去年の2/15、仕事終わりにスマホを開いたら母から「お父さん、倒れて救急車で運ばれた」というLINEと何件もの着信が入っていたことを思い出した。
向こうから連絡してくる事はほぼ無いので、これはやばいぞと心臓がバックバク跳ね打った感覚は今でも覚えている。
その後急いで折り返すも母もテンパリと慣れない入院の手続きで状況がうまくわからない。
ひとつわかったことは『大動脈解離』であるということ。
初めて聞く病名で電話を切った後、急いでGoogle大先生に聞いてみると以下の内容が出てきた。
即死につながることもあり、実際に大動脈解離を発症すると病院到着前の死亡率は6割、たどり着いても、24時間以内に適切な治療が施されなければ9割が死亡するという怖い病気です。
一言で大動脈解離といっても、極めて予後が悪いものと、予後が良好なものにわかれます。
本物の死亡フラグでは?
娘のお迎えや夕方のお世話などもあるし、何より気が動転していて車の運転も危ないのでこの日はとりあえず悩みに悩んだが家で待機することにした。
あまりにも急に親の死というものを感じて、たくさん泣いた夜だった。
次の日、急いで母と一緒にお見舞いにいくと少ししんどそうではあるが、ちゃんとベッド
父がいた。
ほっと一安心。
当時の話をぽつぽつと母が話してくれた。
遅めのバレンタインということで、母と外食に行っていた矢先に「胸が痛い」とレストランで倒れた。
従業員さんが迅速に救急車を呼んでくれ、すぐに救急隊員も来てくれて、運良く病院も近く、普段なら退勤している担当医もこの日はたまたままだ病院にいてすぐさま手術が出来て一命を取り留めたらしい。
奇跡ってこういう事なんだなと思った。
先生も驚くほどに父の回復も早かった。
そんな出来事が1年前の今頃にあったのだ。
色々とハンデはあるけども、ちゃんと元気にいてくれてることにありがたさを感じるし、それでもいつかはお別れする時が来るのだ。
親との時間もとても大切にしていしたい。
1周忌ではなく、1周年だと笑いあえてよかった