見出し画像

【MBTI】16タイプの「優しさ」傾向について

16タイプの優しい(厳しい)傾向についての考察記事です。16タイプ分を1ページにまとめて書いてしまったせいで超長いので(約9000字)、気になるタイプの部分だけ読むという使い方がオススメです。


一応の尺度

何をもって優しいかするかは仮に以下の尺度を用いてみた。

①興味関心の方向 I(内向型)>>>E(外向型)
②ものの見方 N(直観型)>>>S(感覚型)
③自分軸or他人軸 Fe>Ti・Fi>Te


①興味関心の方向 I(内向型)>>>E(外向型)

向性についてはI型>>>E型と考えている。理由は他者に対する「干渉度」の高さで、あまり干渉しない人の方が優しいというイメージだ。

外向型の場合、他者に対する干渉度がどうしても高くなる。心理機能で見ると、Se、Ne、Te、Feという外向機能が主機能にあたるタイプであるため、歯に衣着せぬ物言い、直接的なアプローチが多いからだ。物事や人物に作用・干渉することに気遅れ感が少なく、自身の行動で物事や人間関係を変化させることをあまり恐れない。

この点内向型は慎重で、他者に対する作用・干渉をなるべく避けようとする。自分がそうされることを嫌うからだ。心理機能的にはSi、Ni、Ti、Fiという内向機能が主機能にあたり、慎重な物言いや間接的アプローチが多い。物事に干渉したり変化させたりすることには躊躇いがあり、ゆえに内省的傾向が強い。

②ものの見方 N(直観型)>>>S(感覚型)

 視座についてはN型>>>S型と考えている。その理由は2つあり「寛容性」「疎外感」だ。

 N型は自身の思考・興味といったマインドが、普段身を置く日常生活からしばしば遊離することがあり、組織集団の外側の世界、あるいは精神世界へ関心を向けることがある。それゆえ枠からはみ出た人、変わり者と評判な人には寛容な傾向がある。自分自身がそのようなハミダシ者になることも多いので、共感や同情といったシンパシーが働きやすいのかもしれない。

その表裏となる疎外感も同様で、N型は少数派であり、他人や組織集団から共感を得られずしばしば逸脱するので「居場所」がなくなりがちだ。これはENTJすら免れない。そのため自分のライバルや敵対者、立場や思想を異にする者であっても、同じステージに立つ者・同じ価値観や世界観に生きる者には、その精神性を尊重して一定の敬意を払う傾向がある。そんなヤツは滅多に出会えないからだ。

③自分軸or他人軸 Fe>Ti・Fi>Te

 3つ目の尺度としてはFe-Ti軸Te-Fi軸を用いてみた。これは主機能にFeまたはTiを持つグループと、TeまたはFiを持つグループは思考や感情表現を行う際の軸が違うのではということだ。

前者は他人・組織集団・一般論に照らした反射的認識からのモノの見方(他人軸:第三者・客観)を行う傾向があるのに対し、後者はあくまでも自己認識によるモノの見方(自分軸:主観)を行う傾向があるようだ。

そこでFe>Ti・Fi>Te という尺度を用いることにした。Feユーザーが利他主義的で、Teユーザーが合理主義的なのは異論がないと思われるからだ。Ti・Fiは内心に留まる感情機能なので判断が付かず、ニュートラル(中間)扱いとした。

点数評価

Fe-Ti軸が三択になってしまったので以下の要領で点数評価してみる。高い程優しいタイプで、低い程冷徹(強い)なタイプという印象だろうか。

①I(内向型):1点 E(外向型):0点
②N(直観型):1点 S(感覚型):0点
③主機能・補助機能がFe:2点 Fi・Ti:1点 Te:0点

この方式で評価するとこんな感じになった。以上をもって考察していく。

4点:INFJ
3点:ISFJ・ENFJ・INTP・INFP
2点:ESFJ・ISTP・ISFP・INTJ・ENTP・ENFP
1点:ISTJ・ESTP・ESFP・ENTJ
0点:ESTJ


4点:優しい(INFJ)

INFJ(Fe-Ni-Te-Se)

 手前味噌になってしまったが、総合的な「優しさ」ではやはりINFJがトップだろう。Feユーザーであり、内向型であり、直観型であるという点で「優しさに特化した性格」だと言わざるを得ない。性格タイプそのものがHSP的傾向にほぼ被っている点もそれを後押しするだろう。

INFJは主機能Niを用いるため弱者のサーチ範囲が広い。そのためISFJで気付かない・届かない人に優しさを届けたり、集団・環境や範囲に優しさを発揮したりもできる。一方でENFJほど干渉度が高くないため、明るさや勢いが強すぎることもなくちょうどいい。また内向型故に1人1人に向き合おうとするため、優しさの「範囲」「質」を両立できているのはINFJとなる。

 ただしこれはあくまでもINFJのカタログスペック的な部分の話である。実際のINFJはNi主機能であるため優しさがわかりにくいことが多い。またFeが阻害されて代替機能Tiの方優勢・かつ不健全化している人も多く、そういう人物は猶更わかりにくい。ペルソナで本性を隠したり、その優しさを恥じて冷徹・偽悪的態度を取るINFJも多い。

心理機能から見た本質的にはINFJが一番優しいのだが、それは理想条件という但し書きが付く。優しすぎるが故の弊害が目立つタイプでもあり、現実だとENFJISFJに軍配が上がるのかもしれない。

3点:やや優しい(ISFJ・ENFJ・INTP・INFP)

ISFJ(Si-Fe-Ti-Ne)

 優しさの代名詞的存在ISFJはやはり優しい。倫理観に優れ、利他的かつ献身的で、自ら進んで協力を惜しまない。一方で腰が低く、恩を着せるということもない。損得ではなく純粋に誰かの役に立ちたいからという動機で当たり前に人助けを行う人たちだ。

INFJと違って実務能力が高くきちんと「行動」で優しさを示すが、それでいて押し付けがましくない。女性の場合はいわゆる「女子力」が非常に高く、大和撫子・良妻賢母で地を行くような人が多い。

 唯一欠点があるとすれば、INFJやENFJよりも弱者のサーチ範囲が狭い点だろう。生活圏が狭く人間関係が内向きになりやすいため、それを本当に必要な人を助けるよりは、強者・権力者の側近・サポート役に取り込まれやすく、実際には間接的に弱者を追い込む立場になりやすい。

たとえば人事部・秘書などはその典型で、ISFJ自体は善良で面接評価も事務処理能力も高いが、営業適性「だけ」が低いので専ら管理部門職が彼らの指定席になりやすい。それゆえ自身が新卒就職活動における理不尽や差別を積極的に推進する立場になりやすい、といった感じだ。ISFJは前線・現場にあまり降りてこない。この辺は在野で強いカリスマを発揮するENFJ、同じ弱者として寄り添うINFJ・INFPと対照的だろう。

ENFJ(Fe-Ni-Se-Ti)

 ENFJもかなり優しい。このタイプは人間関係の垣根が薄く、誰でもウェルカムなところが素晴らしい。身内外様、新参古参、敵味方、老若男女といった地位や立場を差別なく平等に接することができる。彼らの中には一軍も三軍もない。ISFJが母性を体現するタイプなら、ENFJは父性を体現するタイプと言えるだろう。

このフリーダムな感じはENFPにも似ているが、ENFJは秩序型ゆえに組織志向を持っているため、自ら方針を決定するリーダー的存在に収まりやすい。NJ型らしく大企業や官公庁という大組織から下野して、中小企業やベンチャー、NGO団体といった在野でカリスマを発揮することが多い。

そんなENFJの欠点は、常にせわしなく動いているため1人1人にはあまり寄り添えないことだろう。ENFJ自身は垣根がないのだが、リーダー格として上がりやすく役回り的に忙しいので、じっくり1人に寄り添うならINFJ、ISFJ、INFPあたりになる。

INTP(Ti-Ne-Si-Fe)

 意外だがINTPは優しい。あくまでもロジカルに物事を考える性分なのだが、議論を行う際もTeユーザーのように不必要に相手を攻撃することはあまりしない。また自身にオタク的な気質があり、スクールカーストが低めなこともあって、同じような境遇の者には意外と優しい。

性格単体で考えるとあまりピンとこないが、あのESFJの正反対のタイプと考えるとマイノリティに対する寛容さは合点がいくかもしれない。あとのISTPにも言えることだが「勘繰り力」が高く、上意下達や同調圧力ではあまり動かない人が多い。そのためクラスのいじめなどは動員されない傾向がある。

ただしその優しさはどこか宇宙人的で奇妙なことが多く、劣勢機能Feゆえに相手との距離感・適切な表現を測るのがヘタな印象がある。彼らの優しさは患者や実験動物を愛でる的なニュアンスがあるのは否めない(笑)

INFP(Fi-Ne-Si-Te)

 INFPもかなり優しい。とりわけ子供・老人・病人に対する理解力・共感力が抜群に高く、大変にわかりみが深い。オタク・メンヘラに対する造詣も深い。INFJと同じくHSP傾向があるタイプだが、相手に協調するINFJと違い、相手に共感することで、心情や喜怒哀楽そのものに直接寄り添えるところが素晴らしい。

ただしINFPの優しさは主機能Fiの感受性がベースとなるため、好き嫌いの感情に左右されやすい。そのため共感できないと発揮できないし、また相手に伝わらない。そして劣勢Teであるためその人の立場や状況を理解したり、具体的なアドバイスや問題解決的アプローチには向いていない。この辺はINFJ・ENFJ(Fe+Niユーザー)と表裏になる部分だろう。

とはいえ精神性の表現力については抜きんでていて、INFJではまず出てこない発想や感性がある。小説や絵本などファンシーな世界観を表現させると一流で、INFP特有のふわふわな世界観に惹かれる人は少なくない。

2点:バランス型(ESFJ・ISTP・ISFP・INTJ・ENTP・ENFP)

ESFJ(Fe-Si-Ne-Ti)

 Fe主機能なのでもっと高くてもよさそうだが、外向型の干渉性、感覚型の排他性が多少出てくるのでこの評価になったようだ。確かに温かみはあるのだが、勢いや動員力が強いのでどうしてもオカンが前面に出てきてしまう。ESFJの優しさは、外敵を打ち払うことで仲間や身内を守る攻性防壁のような感じになる。

個人的には集団の総意=自身の方針となる部分が気になる。たとえば集団内でイジメを行う側が多数派なら、ESFJはそれを止めないか推進するだろう。一方で何かがキッカケでいじめを辞める空気に切り替わると自分もすぐに辞める。良くも悪くも場の空気に同調してしまう傾向が強い。

 これはESFJの劣勢機能Tiによるもので、自身は主機能Feで順応しているだけなので通常あまり意識していない部分だが、特にNiやTi持つ人からはポリシーや一貫性がなく、節操に欠けるとみなされやすい部分がある。そうやって常に多数派として振る舞う点、派閥形成力が強い点は注意がいる。

一方でES型特有の「強さ」を備えているので、ESTJのような硬骨漢一辺倒ではなく、「強さ」と「優しさ」のバランスが取れているタイプという見方もできる。新卒就職面接に強く、組織人適性の高さから出世することも多いため、なんにせよ頼もしい。

ISTP(Ti-Se-Ni-Fe)

 このタイプはESFJと逆で一匹狼気質で個人主義が強い。「自分のことは自分で何とかするしかない」と思っている節があり、NF型のようにリスクを取ってでも助けるということはせず、あくまでも現実的かつ冷静に振る舞うだろう。

劣勢機能Feからか、一見素っ気なくぶっきらぼうで他人に関心がなさそうなISTPだが、INTP同様「勘繰り力」が強く、自身で物事を考えるので安易に同調しない強さがある。主機能Ti+代替機能Niでそれが正しいのかを考えようとするためだ。

そのため周りがいじめを行っていたとしても、ISTPは加担せず、静観していることが多い。理に合わない場合、自身の正義に反する場合は止める可能性すらある。補助機能Seでアドリブ・荒事に強めなこともあり実際にそれができる。リヴァイ兵長や承太郎的な「この人なら大丈夫感」がある。

ISFP(Fi-Se-Ni-Te)

 ISFPはFi主機能ゆえに自身の好悪や喜怒哀楽に正直なタイプで、そのスタンスは当然他人も適応されるため、良心的かつ個性の尊重ができるタイプとなる。それでいてINFPと違って思想性をあまり持たないので、16タイプでもトップクラスに組織集団・他人に対して干渉をしないタイプといえる。

一方で弱者を積極的に助けるかというとそうでもなく、FIユーザーかつP型故にムラがある。好きな人や大事な人なら助けるが、そうでもなければスルーということになりがちだ。やはり補助機能がSeになっているのがINFPとの違いで、抽象的思考や感情移入はあまりせず、あくまで現実的でかなりサッパリしている。抱え込まないので悩まない。

ISFPもSP型の例に漏れず、他人を理解したいタイプというよりも、自分がやりたいことをやるというタイプになる。自分自身が動き回っている方が性に合うようで、教育適性や面倒見の良さはそこそこといったところか。

INTJ(Ni-Te-Fi-Se)

 INTJはあまり人受けするタイプではない。ISTPに似て自律志向が強いため「自分のことは自分で何とかするしかない」と思っている節が強い。INTJの場合は更にシビアで「自己責任」とすら思っている節がある。

ただし、代替機能Fiが刺激されるのかツンデレ的な要素があり、差し障りのない範囲、あるいは何かのついでに、問題解決アプローチを働くことがあり、結果としてそれが間接的な人助けになる、という状況がある。慢性的に残業がある部署で、自分だけは早く帰りたいので独自に業務改善プログラムを作り、ついでに配ったところ、部署単位で残業が減ったみたいなやつだ。

あとINTJも結構苦労しているタイプなのか、腹を割って本音で話すと独特の愛嬌があり、実は人懐っこい人が多い。こちらがINFJで視座が似ているせいもあるのかもしれないが、イメージで損している部分はあるかも。

ENTP(Ne-Ti-Fe-Si)

 ENTPは知的好奇心や新奇性が強く出るタイプとなる。INTPがオタクなら、ENTPは議論厨といったところで、相手に議論や論戦をふっかけることもある。またタブーに切り込む、秘密を暴くといったことを好むところがあり、良くも悪くもトリックスターの側面が強い。

他人をからかう傾向が強いのでクラスのいじめの場合は主犯になる可能性もあるタイプだが、一方で飽きっぽいのであまり持続しない傾向がある。主犯にならない場合は、新しい価値観を持ちこんでいじめそのものを陳腐化させることもある。場を変化させる傾向が強くとにかく読めない。この辺は正しくISFJと正反対の存在と言えよう。

またENTP本人としては中立なる部外者「観測者」としてのポジションになりたがるところがあり、いじめが間違っていると感じればそこを冷静に指摘して議論を吹っ掛けることもあるかもしれない。この場合も正義感や同情心というよりは、単純な疑問や好奇心が動機となるのだろう。

ENFP(Ne-Fi-Te-Si)

 ENFPの寛大さは全タイプでもトップクラスで、あらゆる価値観を受け入れる。彼らもまた表面上は垣根を作らないタイプで、身内外様、新参古参、敵味方、老若男女について関心が薄い。好奇心が刺激されればそれでいいというタイプだ。

NF型らしく人間に対する興味が強く、どんな人と話しても心地よく、話を弾ませることができるが、ENFJと同じく外向型であるため1人の元にとどまることはない。さらにENFPには独特の浮動性があり、さっきまで仲良く話していたと思ったら忽然と消えて、別グループに交じっていることがある。そうかと思ったらまたこっちに戻ってきて、またそのうちどこかにふわふわいなくなってしまう。

そのためENFPは顔が広いのだが、その上でENFJよりもしたたかで、実はこっそりランク付けをしている。ガチで垣根のないENFJと違って、ENFPは代替機能Teで強弱や風向きをしっかり把握しているようだ。そのため広報・情報通としては優秀で、組織動態や人間関係は彼らに聞くと間違えがない。

1点:やや厳しい(ISTJ・ESTP・ESFP・ENTJ)

ISTJ(Si-Te-Fi-Ne)

 ISTJはあまり優しい印象はないかもしれない。STJ型は軍人や警察官のような、毅然・実直とした特有の雰囲気があり、実際にその通りの人柄であることが多いからだ。ISTJは内向型なので、公務員・事務職のようなキッチリカッチリタイプになるかもしれない。

よって私情・良心よりも規則・責任によって動くタイプであり、感覚型ゆえに想像力や抽象的思考をあまり用いず、事実や経験に基づいたファクトベースでの判断を行うため、あくまで額面通りの捉え方をする傾向が強い。人に肩入れすることはあまりないだろう。

ただし業務指示や命令であれば(また指示・命令に差し障りのない範囲であれば)きっちり助けるだろう。いずれにしても、自分が助けたいかどうかというよりも、指示・役割があるかどうかで人助けをするべきかどうかの判断を行う傾向が強い。

ESTP(Se-Ti-Fe-Ni)

 ESTPはいじめの主犯になりやすいといわれる。大変不名誉だがこれはイメージ先行の部分もあり、ズバリドラえもんのジャイアンのイメージだろう。

ESTPはSP型らしく非言語コミュニケーションを多く取る傾向があり、主機能Seゆえに動く、触る、押す、叩くといった直接的なアクションを起こして反応を見ることが多いのだが、思ったのと異なる反応やリアクションが返ってこないと、強度や回数を増して再試行しようとする。これが悪気なくエスカレートすると暴力やいじめになってしまう場合があるようだ。

一方で代替機能Feがあるため、実は根が優しい。超えてはいけないラインを通常は把握していて、弱い相手には手加減をするし、引き際をわきまえている。また子分には飯おごってくれたり、トラブルがあると前に出て外敵を追い払ってくれたりと兄貴分ムーブを発揮して優しいことも多い。誰が言ったか映画版ジャイアン(きれいなジャイアン)である。

ESFP(Se-Fi-Te-Ni)

 ESFPは典型的な陽キャであるが、個人的にはいじめっ子になる可能性が一番高いタイプと見ている。このタイプもESFJと同じく仲間を守るために攻性防壁を展開するタイプで、一度嫌われると怖い存在なのも同じだが、加えて彼らはFiユーザーらしく好悪の差が激しい。陽キャノリについていけないと不興を買ってターゲットにされる可能性はある。

まず心理機能の並びがSe-Fi-Te-Ni となっており、実はかなり攻撃的な配置となっている。自身の好悪を強く意識することで五感の刺激を求めるため、それが「嫌い」の方向に傾いたときに攻撃性として発揮されやすいのだ。いうならば、いじめをエンターテイメント化してしまう。

 さらにESFPは代替機能がTeであり、ループに陥るとSe-Teループとなるためオフェンス力がENTJ並に強い。ESTPが手加減する(屈服させたり揶揄ってニヤニヤする)のに対して、ESFPは完膚なきまでに追い詰め、相手に対してトドメを刺す傾向がある。女子高のいじめがエグいのは環境故にT型が少なく、ESFJ・ESFPがリーダー格に収まりやすいのが原因だろう。

無論多くのESFPは根が明るくポジティブで、ムードメーカーとして魅力的な存在だ。芸能関係、スポーツ選手、営業マンのようなアクティビティを要求される職業に就けば、持ち前のポジティブさやオフェンスの強さは個性や能力として存分に発揮される形になるだろう。

ENTJ(Te-Ni-Se-Fi)

 ENTJも熾烈なイメージを持たれがちな性格タイプだ。主機能Teの合理主義と、補助機能Niの目的達成志向の強さから、そう思われやすいのだろう。

心理機能的には、Te-Ni-Se-Fi とやはり攻撃的な配置になっていて、Te-Seループがあるためとにかく推進力・制圧力が強く、部下などの他人にもそれを求めるため、圧が強く厳しい印象を与えてしまう。またFiが劣勢機能となっており、自他共にプライベートや個人的事情を顧みないことが多く、負荷が重なってFiグリップで感情が爆発するため、おっかない人と思われがちだ。

 実際話してみるとESTJよりも細かいことをいわず、Niユーザーゆえに組織集団に対して盲目的に従っているわけでもないので意外と話が分かることが多い。ただ怒り・不満を力に変えて仕事をしている節があり、機嫌が悪いときはマジで怖い。

しかしそれも元はと言えば、他の誰かが投げ出した仕事をENTJが抱え込み、Teをぶん回して処理している部分もあるため、一概にENTJのみが悪いとも言い切れない。むしろこちらが感謝するべき場合もあるのでなかなか複雑だ。

0点:厳しい(ESTJ)

ESTJ(Te-Si-Ne-Fi)

 この尺度を用いるとESTJは一番優しくないタイプ?ということになる。外向的で干渉力があり、S型で排他性があり、Te-Fi軸ゆえに合理主義が強く出る性格なので、どうしても強さ・厳しさが前面で出てしまう。

特にESTJの場合、Te主機能の面から「規則は守るべき」「義務は果たすべき」「目標は達成するべき」という軍人・警察的な雰囲気がどうしても強く出てしまうからだ。圧の強さが前面に出てしまい、硬質でオフェンシブな雰囲気を与えやすい。

 ESTJに相談を持ち掛けると問題解決一辺倒のアドバイスとなりやすい。「どうしてできないの?」「なんで?こうすればいいじゃん」という感じになるわけだが、当人はそれができないから困っているわけだ。明確な答えのない悩みの場合、企業の公式ホームページみたいな人間味がない回答か、正論パンチのどちらかだろう。

注意すべきはESTJは決して冷酷な人間ではなく、良くも悪くも硬骨漢だということだ。だからESTJが優しくないと言い切るのはノーで、ESTJには与えられた責務を果たす責任感や実直さがあるし、ESTJなりの「武士の情け的」な優しさもあるだろう。優しさの定義が時代によって変わっただけだ。

まとめ

 今回は16タイプの優しさについて、独断と偏見を用いて論じてみた。一定の尺度は用いたもののの、あくまで一例であり個人的見解にすぎないので、通説とズレている可能性も否定できないのだが、概ね一般的なイメージに近い形にはなったと思う。

思ったのは「優しさ」と「強さ」のバランスが大事で、優しすぎてもダメだということだ。利他性や自己評価の低さによる自己犠牲や、生きづらさからくる不健全化による弊害が目立ってしまい、せっかくの優しさが正しい形で発揮されなくなってしまう。自身はINFJということもあってこの点はかなり悩んでいる。

逆に強すぎてもダメで、熾烈・冷酷なイメージを与えてしまって警戒されてしまいやすい。何事もほどほどが一番ということか。

関連リンク


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?