#8 -ニートな1日-
一番近所のここのサウナは温度が少し低い気がするのよ。だから少しだけ長めに入ることにする。
暖簾が手前と奥とで2種類、男女入れ替え制であったのを最近知った。
奥が滝ね。
1巡目、寒がりで代謝も良くない故、まず汗をかこうとスチームサウナに入る。誰もいなかったので、「よっしゃ、独り占めだ」と思っていると、数分経った頃サウナ室のドアが開いた。その女の人は、ドアから一番近くの自分が座るであろうタイルに水風呂から汲んできた冷水をかけた。
ドア開けっ放し、さっぶ。その時サウナ室の温度計は50度までしか測れないためあてにならないが、やっと熱くなり始めたところだったのに、一気に冷めた。そのおばさんは、申し訳なさのかけらもない表情で「ごめんなさいねぇ。」と言い、自分の腕を両手でさすった。いや、寒いの自業自得やんけ。と思いながらも残り6分、ただひたすら熱い湿気の中にいた。
2巡目は、普通のサウナに入った。時間はちょうど正午を回った頃だった。サウナマットがたくさん。室内には、私と常連らしきおば様(お姉様!?)方3人がいた。私が既存のサウナマットに座ろうとすると、新しいマット向こうにあるよ、と教えてくれた親切なおば様だ。
「うち最近もう家事やる気なくて、炊飯器押してお惣菜乗っけて食って、やかんにお湯しか沸かさないよ。風呂はここだし」
「うちもそうよ」
と、会話している。
聞こえた会話に、うちもそうです。風呂はここではないけど。と心の中で返していた。
年配になったら、もう一度この生活がやってくるのか。
彼女たちは1、2人で暮らしている老夫婦とかなのだろうか。風呂はここや、庭という表現を使っていたことから常連さんであると推測できた。
「2人、ましてや1人だとなあ。水道代とかガス代を考えたらこっちの回数券買ったほうが安いしな」
「うんうん。うち7人だからさあ、毎日バスタオル4、5枚洗濯してるわで大変よ。」
それは大変だ。
やる気のあるうちや、まだ体力がある若いうちは料理や家事も頑張れるかもしれないが、それでも毎日は大変だとなあ。ましてや家族が多いと。
「今の若い人は人が使ったタオル使わないしな」
「それそれ、朝晩2回風呂入るしな」
なるほどなぁ。確かに昔の人は節約家で知恵や工夫を凝らすのが
3巡目。普段このサウナに入るときは、4段中2段目に座っていたが3巡目なので4段目に座った。熱い。これがサウナだ、と感じた。
何事もなく水風呂に入り、外気浴に向かおうとしたとき、目の前の温泉に入っているおじいさんみたいなおばあさんがいた。
そういえば3年くらい前、初めての場所でおばあさんみたいなおじいさんに付いていったら危うく男風呂に入りかけた経験がある。懐かしいなぁ
最後に薬湯と、前回は入れなかったしゅわしゅわの天然温泉に入り、締めのコーヒー牛乳を体内に投入し幕を閉じた。
温泉の後にヒートテックは暑いや
晴れた昼間の外気浴 is 最高
今日も気持ちよかったけど、ととのうってなんだ。
友人の言うことには、水風呂入ってるとき、視界がぼやけると言っていた。友人はサウナ前にどっぷり湯船に浸かる派なので、それはのぼせてるのではないか、と思っているが一度経験してみたい。
サウナの前に、どっぷり温泉に浸かるといいのかもしれない。私は薬湯に浸かったが、どっぷりとではない。
私はととのうことにこだわりすぎているのかもしれない。
3巡で終えなければいけない決まりなんてないのかもしれない。
一度こだわりを捨てて、自分流のサウナの入り方を見つけてみようと思った。
その後、映画見たことはないが「ラプラスの魔女」の撮影で嵐の櫻井くんがきたとうわさの「まるも食堂」へやってきた。
前友人がいったときは料理提供の際に味噌汁におばあさんの指浸かってた話を聞いて笑った記憶
果たしてどうなのかと入ってみると、思ったよりホールには若い女の人がいた。今日おばあさんは休みらしい。
店内に櫻井くんのクリアファイルは立てかけてあったものの、特別櫻井くんで売ってる感じはない。あまり脂っこくない和食が食べたい気分だったので、野菜炒め定食を頼むと、普通に美味しい野菜炒めが出された。自分には出せない味。長年作り慣れてる独自の味というか、やっぱり職人の手料理って美味しい。(もやししか見えないけど、奥にお肉もありましたわよ。)
こっちにいるのもあと数ヶ月、
市内の温泉全部回れたらなあなんて思った時期もあったけど
まあしゃーなしよねコロナだし。
2020.11.29(日)
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ps.お酒を買いに駅中に入ると早くもクリスマスツリーが飾られていた。早いといってももう12月だし、そんな時期か。
もう終わるんだな2020。
2020年2月、留学が潰れた頃から意識し始めたコロナウイルスは
未だ収束していない。
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