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商店街のお茶屋さん、河村玉煎堂で味わう茶葉の風味が閉じ込められたかき氷

この記事は、周南市の魅力をPRする周南市市民ライターの活動として発信しています。

周南市のJR徳山駅前には、昔ながらの商店街が広がっています。

今回ご紹介する河村玉煎堂さんは、中央街にあるお茶屋さんです。
夏の間、店頭でいただけるのがお茶の葉と抹茶を閉じ込めた千利氷せんりひょうを使ったかき氷!

茶葉の風味がギュッと閉じ込められた大人のかき氷をいただきながら、周南のお茶文化をお聞きしました。

河村玉煎堂とは?

お店の正面

昔からの面影を残す徳山駅北口の中央街の入り口近くに、河村玉煎堂さんがあります。

「昭和21年からこの地で店を構えています」
そうお話を聞かせてくださったのは、代表取締役の河村智久さんです。
「祖母から、戦後すぐここで商売を始めたと聞いています」

徳山の街の発展とともに、歴史を重ねられてきたお茶屋さんです。

近所の方がふらりと訪れる商店街のお店に、お抹茶や煎茶、季節に合わせたお茶が並んでいます。

お店の入り口の幟

そんな河村玉煎堂さんの店先で、かき氷を見つけました!

茶葉と抹茶を閉じ込めた特別な氷を使ったかき氷

抹茶かき氷のポスター

抹茶シロップをかけたかき氷はよく見かけますが、こちらのかき氷は特別な氷を使っています。
なんと、収穫されたお茶の葉がそのまま氷に閉じ込められているのです。

「ほうじ茶だけ、抹茶だけの氷もあります。でも茶葉と抹茶が使われている氷で作ったかき氷を食べると、これが一番おいしいのです。大人の好む苦味が出て味に深みを感じます」

実際にお客様の感想を聞きながら、抹茶と茶葉の氷で提供することにしたそうです。

茶葉の繊維も一緒にいただくかき氷

氷に茶葉が混じっています

こちらのかき氷最大の特徴は、氷の中に茶葉の繊維が見えることです。
氷を削る時に、閉じ込めた茶葉も削られて細くなります。

容器の底に行くほど粉砕された茶葉の繊維が見え、お茶の葉をそのまま食べる感覚を楽しめます。

お茶屋さんでなければ味わえない、特別なかき氷です。

和三盆シロップと小豆の甘み

甘みはトッピングの小豆と氷にかけられたシロップ。
和三盆が使われているシロップは、サラリとした上品な甘さです。

茶葉と抹茶の旨みと和三盆の甘みが合わさったかき氷。
まさに「大人のかき氷」です。

お客様に合わせた細やかな工夫

どのような年齢層に人気があるのかお聞きしてみました。

「やはり40代から50代の方に人気ですが、小学生くらいのお子さんも食べられますよ」

お母さんと一緒に来店したお子さんにも人気のお味のようです。

「煎茶の苦味が気になる小さなお子さんには、シロップを多めにかけて提供しています」

お茶を買いにこられた高齢のお客様の中には、「半分にして」とお願いされる人もおられるようです。

相手に合わせた細やかな工夫も人気の秘訣でしょう!

お茶屋さんだからいただけるかき氷

店内や店先のベンチで食べられます

河村玉煎堂さんは、地元のデパート近鉄松下でグリーンティーやお茶のソフトクリームを販売されていました。

「近鉄松下が閉店した後、何か変わったものが欲しいと思い京都の問屋さんで教えてもらったのが千利氷でした」

ちょうどかき氷の人気が出てきた頃で、店先で涼みながらいただける商品ということでかき氷の販売を始められたのです。

「若い人は特に夏場のかき氷を求めて来店されます」

お茶を買いにきたついでにかき氷を食べて帰る常連客や、かき氷から抹茶に興味を持つ人もおられるようです。

お抹茶が人気!?

抹茶茶碗や茶せんも販売されています

「お抹茶を買いに来られる方は多いですよ。若いお母さんから年配のおじいちゃんまで、よく買いに来られます」

ティータイムにお抹茶をいただく方が、大勢おられるというのです!

「お茶の粒子が細かい抹茶は、溶けやすく扱いが楽なのです。マグカップと茶せんがあれば、すぐに自宅で飲めます」

実際にお話を伺っている間にも、お客様から茶せんがあるか問い合わせの電話がかかってきました。

「今はみなさん生活がスピーディーになって忙しいのです。ゆっくり急須に茶葉を入れてお茶をいただくという時間が取れない人が多い」

抹茶ならコップにお湯を注ぎ、茶せんで混ぜるとすぐに飲めます。

お茶文化を現代のライフスタイルに!

お茶請けのお菓子

お話を伺う中で、お茶だけでなくお茶から広がるライフスタイルを大切にされていることが伝わってきました。

「抹茶を使ったお菓子などは、季節に合わせたものを取り扱うようにしています。ちょっとしたお礼に添えたり、お持たせにうれしいと人気です」

これからのシーズン、クリを使った和菓子などもそろえられるそうです。

おしゃれなボトル

「今の季節は、このボトルがおすすめです」
そう言って見せていただいたのは、水出し緑茶や麦茶が作れるボトル。

「上部にフィルターが付いているので、お手入れが楽なんです。しかもこのボトル、冷蔵庫の中で横に倒して収納できます」

こうやって説明を聞きながら商品を選べるのも魅力です。

昔ながらの急須もあります

もちろんお茶を淹れるための道具も揃っています。

「急須に茶葉を入れてお湯を注ぐ、お茶の持つポテンシャルを最大限に引き出すのはやはり急須で淹れるお茶です」

お茶のことに迷ったら、ここに来ればすべて揃うし教えてもらえる!

お茶屋さんというのは、お茶と私たちの暮らしをつなげてくれるお店なのですね。

街の中のお茶屋さん

手土産におすすめされたお茶

ちょうど取材の翌々日から両親のところに行く予定でしたので、手土産におすすめの品物を教えてもらいました。

「広島の方だったら、この商品がちょっと変わっていておもしろいですよ」

水を注げば水出し緑茶や温かいお茶が飲める、手軽にティータイムが楽しめる商品です。
煎茶の風味がしっかりと抽出され、ほのかにシトラスが香るさやわかなお茶でした。

帰省中の大学生の息子が「大学に持って行きたい、関東に帰ったら探してみる」と言い出したのには驚きました。
ミーティングの時やちょっとほっこりとしたい時、ペットボトルではないお茶を気軽に楽しめるのは魅力だというのです。

今のライフスタイルに合った、新しいアイテムを紹介してもらえる専門店の強みですね。

人と人が出会う時、お茶は欠かせないアイテムです。

「ちょっとそこまでお茶しませんか?」
「上がってお茶でもどうぞ」

暮らしを豊かにする、街のお茶屋さんの魅力を特別なかき氷から教わりました。

【河村玉煎堂の情報】


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