
「対人関係がうまくいかない」 それってうまれる前・胎児期からのバーストラウマのせいなのかも
みなさんは「バーストラウマ」という言葉を聞いたことがありますか?
私は心理セラピーを学ぶまで、「バーストラウマ」を聞いたことがありませんでした。
このバーストラウマですが、解消せずに成長すると、人生において自分ではコントロールできない漠然とした根拠のない不安感や、自己否定感に常におそわれるといいます。
それを知った以降、私は妊産褥婦さんに対し、専門家としてより丁寧に、親身に五感で寄り添おうと意識しています。
この ”バーストラウマとはいったい何なのか” を今日は紐解いてみることにしましょう。
バーストラウマとは
バーストラウマとは「出生時の心の傷」のことです。
胎児期のもの
出産時のもの
出産後のもの(生後3ヶ月くらいまで)
と、時期は大きく3つに分けられています。
この傷のほとんどが、否定的な思い込み・勘違い・信じ込みであるといわれていますが、私はそれだけではないと思っています。
自然に治っていくからだの傷と違い、ココロの傷は目に見えません。放っておくといつまでも残ります。
ココロの傷は、自分自身のココロの奥底、すなわち潜在意識下でタイムカプセル化し、思春期や結婚、出産など、人生の節目にさまざまな形となって掘り起こされ、少なからず影響を与えてしまいます。
胎児期のバーストラウマ
自分が胎児の時に!?と思いませんか?
胎児は母親のお腹の中で成長します。母親のココロやカラダの状態に100%依存していると言っても過言ではありません。
妊娠中の母親が、このような状況だったらどうでしょうか?
望まない妊娠
妊娠に対する不安
母親に対する暴力(DV)
母親の慢性的ストレス(うつ、情緒不安定)
母親の栄養状態や、タバコなど有害物質の、胎児への影響はよく知られていますが、栄養や有害物質だけでなく、母親の感情やストレス、態度などもホルモンや感覚・直感を通して影響を与えると言われています。
ヒプノセラピーセッションの中でも「胎児期退行」としてよくみられるバーストラウマの理由でもあります。
出生時のバーストラウマ
出産の場面でトラウマを抱えるようになったのには理由があります。戦後、日本では欧米流の近代的出産・育児が普及しました。
病院で医師のもと、出産をコントロールし、母乳栄養よりミルクでの子育てが主流となっていき、潮の満ち干きや月の満ち欠けなど、自然やカラダのリズムに合わせた出産ではなく、病院での出産、医療介入が主流となり、お産が医療になっていきました。
母子のリズムが尊重されない出産は、こころやからだに違和感だけでなく、何かしらのダメージを、オトナであるお母さんだけでなく、この世に生まれくる赤ちゃんに傷となって残してしまいました。
医療介入が多く、不安や緊張レベルが高い出産はバーストラウマを作りやすいとも言われています。
無痛分娩
陣痛誘発剤(促進剤)を使用した分娩
鉗子分娩
吸引分娩
帝王切開
そうは言っても、医療介入は緊急の場合がほとんどです。(計画無痛分娩は除く)母子の命を優先するので、やむを得ない場合に限られているのが実際です。もし、望なまい出産方法が傷になったとしても、癒しのステップを踏むことができます。ひとりで悩まず、信頼できる友人・助産師・セラピストにご相談ください。
出産後のバーストラウマ
産まれた赤ちゃんが、子宮外の環境に適応するのには、ある程度時間が掛ります。お腹の中でお母さんにしてもらっていたことを、すべて自分でしなくてはならなくなります。
お母さん以外の声や音、光だったり、どれをとっても初めてのこと。これらは産まれたばかりの赤ちゃんにとって、少なからずストレスになっているのです。
また、母親との別離などで形成されるとも言われていて、産院での母児別室などが影響を与えていると言われます。
出生後のきずな(分娩台で早期接触)、スキンシップ、目を合わせること、におい、親の声や表情、母親の心拍を聞く、母乳を飲む、赤ちゃんのサインに母親が反応すること、などが大切だといわれ、現在は母児同室を推奨する産院が増えています。
厄介なのは、たとえ母親が愛情を注いで育てていても、赤ちゃんが欲求を満たしてもらえないと感じてしまえば、たとえそれが一瞬であても、バーストラウマとしてタイムカプセルに収納されてしまうこともあることです。
バーストラウマを癒すには
私達人間は、自らを癒す力を持っています。ですが、それは肉体的な傷であり、心理的な傷(トラウマ)は放置しておくといつまでも癒されないままになります。
オトナになってからバーストラウマを癒すには、心理療法やセラピーが必要となり、時間や金銭面など労力がかかります。ですが、子どものうちであれば、それほど労力は要しません。
それはアメリカでのバーストラウマを癒すセラピーの研究でも証明されており、癒しのプロセスは年齢が若いほど短期間に進むので、赤ちゃんのうちであればバーストラウマは楽に癒され、解消されると言われています。
手っ取り早い、その方法は「ふれあい・タッチング」です。以前記事にしています。
ふれあいからの「快」は、赤ちゃんの成長発達だけでなく、こころの傷をも癒します。ベビーマッサージは、まさにバーストラウマを癒すには簡易的であり、最適な方法になります。
赤ちゃんの成長発達を促すだけでなく、バーストラウマをも癒す、お母さんの存在と手のひらは、愛と慈しみを確認できる最高のギフトです。もちろん、相乗効果ですから、お母さんへの癒し効果も抜群です。
オトナのバーストラウマはどう癒す?
潜在意識下にあるタイムカプセル内のバーストラウマ。このバーストラウマは自分では思い出しにくいものだからこそ厄介。
トラウマは日々のふれあいで、多少癒されていきます。ですが根本原因の解決・解消は、し難いものです。
これには心理セラピーで、自分が思い出せないバーストラウマの原因を探り、癒す過程を踏むことが必要になるかも知れません。
今、生きづらさを感じているような場合は、心理セラピーを受けてみることも一歩踏み出すきっかけになるでしょう。
母親との関係
子どもとの関係
パートナーとの関係
こうした問題も、もしかしたらバーストラウマが影響しているかも知れません。心理セラピーのなかでも、潜在意識下にアクセスし、癒しのステップを歩むヒプノセラピーを私はおススメしています。
※現在セッションは行っていませんが、ヒプノセラピーのメニュー内容をご紹介しています。ご参考まで。
ココロの傷は癒すことができます。まずは、友人・医療従事者・セラピストなど、あなたがオープンマインドで信頼できる人に、ココロの扉を開いてみて下さい。
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