チムニーと女の子.42 男の子の生まれたひ
2020年12月21日 23:45
チムニーと女の子.42 男の子の生まれたひ
......
僕が 生まれた日も こんな 大雪の日だったんだ。
そう......。
( そうなの!!! 私が 生まれた日も大雪で 庭、一面真っ白だったって....)
( ママンが そういっていたわ。いつも バースデーには この腕時計で
音声でお話しすると そうやって
いつも いつも 毎年 同じメッセージを私にくれるの.... ウフフ.... )
クリスマスまで あと少し という日に....。
その日は とても寒かったんだって。
おじいさんが 言っていた。
風が とても強くって 街行く人たちは 足早に、
風で 帽子が 飛ばされないように 押さえて....。
家路を みんな 急いでたって。
「 とっても、青い日だったんだよ.... 」
って....。
僕に何度も そうやって 言うんだ。
( なんで 大雪の日なのに、青い日なの? )
その度に僕はおじいさんに
聞いてみるんだけど、おじいさんの答えは いつも 決まって同じ。
静かに 口角を あげて 微笑んで、
ふふふって ......。
僕には おじいさんが なんで青い日っていうのかも、
なんで 微笑むだけなのかも、さっぱり わからなかったんだけど
だけど、
おじいさんが 嬉しそうに 微笑むから....
つい 僕も
一緒に ふふふって......。
( …… そうなのね。
私が 生まれた日はね .... 春の気配、 春が来る少し前の、
.... 少し前の季節。 そんな日に大雪だったって。
しつこいくらいに ママンが言うの。もう何度目になるかしら?
うふふ.... )
青い日 .... その青 って どんな青色なのかしら....?
こんな淡い水色? と、自分のモヘアのセーターを 引っ張ってみる女の子。
( だって、水色も 青色たちの 一部なのだから....。)
また、つづく....