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水底のKingdom of Mitanni(ミタンニ王国)
3400年前の古代都市が出現という記事を見つけたので、備忘録として記しておきます。
気候変動による干ばつで、3400年前の古代都市が再び出現…イラク、チグリス川で
水没していた都市が発見されたのは、イラクのクルディスタン地方。
考古学者によると、この都市は紀元前1550年から1350年にかけてメソポタミア北部とシリアの大部分を支配したミタンニ王国と見られています。
ミタンニ王国は、フルリ人が紀元前16世紀頃メソポタミア北部のハブル川上流域を中心に建国した王国である。多民族社会で戦士階級に支配される封建的国家であり、支配階級はインド・アーリア語派の出自を持つと推定される。
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紀元前1350年頃、ミタンニの都市は大地震に見舞われ、壁の上部が崩れ落ち、建物が下敷きになった。そのおかげで、長年水面下にあっても、古代の建造物の保存状態がよかったのかもしれないと考えられています。
ミタンニ 北緯37度38分58秒東経39度53分31秒
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2019年、前年の干ばつによりイラク最大のダム、モスルダムの水位が低下し、ミタンニ王国時代のケムネ宮殿の遺跡が発見されました。
同遺跡からは楔形文字が記載された粘土板が発掘されましたが、発掘直後に水位が回復したため、再び水没したそうです。
ケムネ 北緯36度47分02秒東経42度43分44秒
2021年12月、再び干ばつにより同遺跡が出現。5つの陶製の壷が発見され、その中から楔形文字が刻まれた100枚以上の粘土板(青銅器時代初期に文字を記すために使われた)が発見されています。粘土製の覆いに入ったままのものもあり、これらの粘土版は、地震によって都市が破壊される直前のものだとされています。
この遺跡は再び水没している状態になったそうですが、発掘を終えた考古学者たちは水没してもこれ以上劣化しないようにと、遺跡をビニールシートと砂利で覆ったとのこと。
調査ができるのは、干ばつ時に姿を現すときだけ。次がいつになるのか、誰にもわからない遺跡です。
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フルリ人自体はインド系ではないが、文書の中には明らかにサンスクリットで解釈できる単語が多い。ヒッタイトとミタンニとの間の条約ではインドのヴェーダの神ミトラ、ヴァルナ、インドラやナーサティヤ(アシュヴィン双神)に誓いが立てられている。また人名にもサンスクリットで解釈できるものが多い。
彼らの一番重要な祭りはvishuva(冬至・夏至)であった。ミタンニの支配階級である戦士は自分たちをmaryannu(勇士)と呼んだ。これらのことから戦士はインド・アーリア語派の出自を持つと考えられる。