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現在ホーチミン市からビンズン省に引っ越し企業戦士として頑張る崖っぷち半世紀少年。ダメダメな生活を綴ったブログ はこちらからどうぞ。http://blog.livedoor.jp/bleem/

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  • 今だから読む「美味しんぼ」2024

    グルメ漫画の金字塔「美味しんぼ」を2024年の今読み直して現代だからこそ入れられるツッコミを入れ、後世の人が読んでみたら、なんやこれ?アタリマエのことしか描いてないやんってなるのを、当時はこういうことやってんと合いの手を入れる、そんな記事にしたい。

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「美味しんぼ」再読備忘録2024はじめ

ブログもあるねんけどまあ趣旨が違うしこっちでやってみます。 きっかけは2024年にあらためて漫画「美味しんぼ」を読み直して面白い!と思ったから。それを一話ずつ個人的に考察したい、2024年の今やから入れられるツッコミを色々と無遠慮に入れてみたい、ってことではじめてみました。 しかしそれは百十一巻あるなかの、最初期の、いわゆる結婚式の描かれた第四十七巻「結婚披露宴」まで、としたいです。最初に言っておきますけど、一番好きな巻は二十一巻の「穏やかなご馳走」です。だからその辺まで

    • 「美味しんぼ」再読備忘録2024「中華そばの命」‐第二巻「幻の魚」第8話‐

      高校の同窓会に出席している栗田さん。先生に挨拶する。「新聞社に入社して家庭欄の食べ物コーナーの担当なんて、クラスでも一、二をあらそう食いしん坊だった貴方にピッタリね」と先生にお褒めの言葉を頂戴する。 他のクラスメートも交えてそんな話をしていたら、先生はふとまゆみさんとますみさんという双子の生徒が中華そば屋さんと結婚したことを思い出して双子の生徒を呼ぶ。「栗田さんに記事を書いてもらって新聞で宣伝してもらったら」と声を掛ける先生。 しかし双子にはなにか悩みごとがありそうな雰囲

      • 「美味しんぼ」再読備忘録2024「幻の魚」‐第二巻「幻の魚」第7話‐

        明治からつづく由緒ある料亭「初山」が一年前に全焼し、見事に再建した。その新築披露の宴に東西新聞社の大原社主、谷村部長、栗田さん、山岡が招待されている。 そして同じお披露目に海原雄山も当然呼ばれている。こちらは「初山」主人が自ら車で送迎しているもてなしぶりである。これは当然にして必然として波乱必死である。 会場に向かう東西新聞社一同。谷村部長が「究極のメニュー」の進捗について社の創立百周年の記念事業として始めたのだが、年内に成果を発表するのは難しいようだ、と大原社主に報告し

        • 「美味しんぼ」再読備忘録2024「思い出のメニュー」‐第二巻「幻の魚」第6話‐

          西ドイツの豪華船「ライン」が横浜に寄港し船会社主催の午餐会が行われ、栗田さんと山岡も招待された。西ドイツって?なに?とかそろそろ注釈な必要な時代だろうか? それはさておき当時あまり馴染みのないドイツ料理は栗田さんの口にあったようだ。「ドイツ料理って思ったより繊細なのね」「フランス料理のようにバターや生クリームを使ったソースをかけるのと違ってくどすぎることがないわ」となんか褒めてんだかフランス料理をけなしてんだかよくわからない評価ではある。 山岡も「材料の持つ本来の味が素直

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        「美味しんぼ」再読備忘録2024はじめ

        • 「美味しんぼ」再読備忘録2024「中華そばの命」‐第二巻「幻の魚」第8話‐

        • 「美味しんぼ」再読備忘録2024「幻の魚」‐第二巻「幻の魚」第7話‐

        • 「美味しんぼ」再読備忘録2024「思い出のメニュー」‐第二巻「幻の魚」第6話‐

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        • 今だから読む「美味しんぼ」2024
          18本

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          「美味しんぼ」再読備忘録2024「包丁の基本」‐第二巻「幻の魚」第5話‐

          板前志望のアメリカ人ジェフ君が東西新聞社LA支局長の紹介で日本にやってきた。アメリカの日本料理店で修行したというジェフ君は、日本での板前修行を希望しているらしく、LA支局長に頼まれて谷村部長が修行先を紹介してあげるようだ。栗田さん、山岡も同行している。 気合が入ったジェフ君は柳刃包丁を取り出す。天下の往来で包丁を振り回すな!と慌てて栗田さんが止めに入る。その包丁は1560年(永禄3年)創業の京都の有名な老舗「有次」のものだ。しかし、ジェフ君「包丁一本さらしにまいて」とか歌い

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「包丁の基本」‐第二巻「幻の魚」第5話‐

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「日本の素材」‐第二巻「幻の魚」第4話‐

          冒頭、「小学出版」の招きで来日したフランスで著名な料理批評家のジャン・モレル氏を囲むパーティーに大原社主、谷村部長、栗田さん、山岡が招待されやって来る。 ジャン・モレル氏はレストランガイドを毎年出版しており、星一つもらえるだけでそのレストランは大繁盛、一生喰っていけるレベル(谷村部長談)であり、更に三ッ星となると…どうなるか?は描かれてないけどもうウハウハ状態になるんやろなという料理界への影響力が半端ない人物である。 今回、モレル氏は日本のフレンチレストランを調査して来年

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「日本の素材」‐第二巻「幻の魚」第4話‐

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「そばツユの深味」‐第二巻「幻の魚」第3話‐

          のちに山岡のかけがえのない友人となる「鬼の中松」こと中松警部初登場回である。とにかく格好良いのでご注目ください。 夜の銀座、栗田さんと山岡が繁華街を歩いている。接待の帰りか、残業の帰りなのか。二人が騒ぎ声に振り返ると酔客と屋台の店主が揉めている様子である。 よく見ると珍しい日本そばの屋台であり、屋台の店主も若い。興味をそそられた二人はその屋台を冷やかしてみることにした。「もりをくれ」との山岡の言葉にその若い店主は酔客の嫌がらせで落ち込んでいたのにすっかり気分良くなって生蕎

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「そばツユの深味」‐第二巻「幻の魚」第3話‐

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「活きた魚」‐第二巻「幻の魚」第2話‐

          軽井沢の別荘地に文化部の谷村部長、栗田さん、山岡がやってきた。日本最大の電機メーカー「大日エレクトロン」の黒田社長がゲストハウスを建てた、そのお披露目会に招待されたようだ。 まさにバブル時代という感じである。ところで栗田さんのお兄さんが確か「大日電機」にお勤めだったが、今回の「大日エレクトロン」とつながりはあるのだろうか?。 この黒田社長は食通で有名とのこと。今回のお披露目会は黒田社長自らがその腕前を披露して、招待客に料理を振る舞うという趣向らしい。それで味のわかる「究極

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「活きた魚」‐第二巻「幻の魚」第2話‐

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「手間の価値」-第二巻「幻の魚」第1話-

          今回から第二巻を再読していきます。まずは第一話「手間の価値」ですね。そして常連キャラのひとり、「周大人」こと「周懐徳」さんの初登場回になります。 日曜日に栗田さんは文化部の先輩田端さん、花村さんを誘って横浜中華街に遊びに来ています。山岡もダメ元で誘ったらついてきたが、横浜の場外馬券場に来るついで、と知り落胆する栗田さん。 しかし、「美味しんぼ」の物語のフォーマットの一つである「普段はこれっぽっちも役に立たないが、とりあえず食い物に関することだけは山岡の出番」というのが、周

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「手間の価値」-第二巻「幻の魚」第1話-

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「舌の記憶」-第一巻「豆腐と水」第9話-

          これが第一巻の最後の話になります。栗田さんのおばあちゃんのたま代さん登場回です。このあともたま代さんも結構出てくるようになるのでそういう意味ではなかなかの重要人物になります。 栗田さんのおばあちゃんのたま代さんは御年七十二歳。そろそろボケてきたということ家族は心配しています。そのたま代さんがなにかの拍子に昔よく行ってた鶏鍋屋に行きたいとつぶやいたらしく、元気づけようとその鶏鍋屋で休日の昼に食事会をするようだ。エエ家族やないですか。 実は後から分かるけどたま代さんは昔学校の

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「舌の記憶」-第一巻「豆腐と水」第9話-

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「野菜の鮮度」-第一巻「豆腐と水」第8話-

          さて、この回は常連キャラクターのひとりである、流通業界の風雲児ニューギンザデパートの板山社長の初登場回である。 前回ですっかり「究極のメニュー」作りにやる気を出した山岡が、ニューギンザデパートのマスコミへのお披露目会に来ている。会社の威信をかけて食品部門を充実させている、とのウワサを聞きつけ、「究極のメニュー」作りの参考になるかもしれない、行ってみよう、と栗田さんに提案したらしい。 やる気になった山岡に大喜びの栗田さんが可愛い。しかし栗田さんにはこの「こち亀」の有名な「不

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「野菜の鮮度」-第一巻「豆腐と水」第8話-

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「ダシの秘密」-第一巻「豆腐と水」第7話-

          第6話と前後編というか、対になる回である。場面は夜の料亭「花やま」。前回、海原雄山が東西新聞社を訪れた際に、大原社主は海外へ社用に出ていて不在であった。その詫びということでもなかろうが、大原社主が海原雄山を招いて会食している。 杯を重ねつつ、大原社主は雄山に父子の和解を提案している。雄山、山岡が協力して「究極のメニュー」作りに取り組んでくれたら成功間違いなしだから、と大原社主。その助平根性には後で手痛いしっぺ返しが待っているのであった。 当然、雄山はその提案を一蹴する。

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「ダシの秘密」-第一巻「豆腐と水」第7話-

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「油の音」-第一巻「豆腐と水」第6話-

          さてとうとうラスボスこと海原雄山初登場回である。皆の衆、心していこう!。 冒頭、東西新聞社社屋前に立つ雄山。後ろ姿だけで顔を見せないで引っ張りまくる演出が良い。そういえば雄山、初登場からの数回は杖をついていたのであるが、途中から杖をつかなくなった。白髪も鬢のほうに目立つし、これ何歳くらいなんやろ。ま、長期連載は色々とあるよね。ドンマイ!。 文化部を目指してノシノシと進む雄山。その頃、文化部では山岡が辞職願を谷村部長に突きつけている。「これ以上、食い物の仕事に関わるのは嫌な

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「油の音」-第一巻「豆腐と水」第6話-

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「料理人のプライド」-第一巻「豆腐と水」第5話

          この回は「フランス人プライド高杉問題」とかのタイトルにしたほうが良いと思うが、まあやっていこう。 初登場の東西新聞社社員食堂で栗田さん、花村さん、田端さんと昼食をとっている。社員食堂のコックは若いながらも腕が良いと評判で、他の会社の人まで食べに来てるらしく、大盛況である。 食べ終わって食器を返却しているとその若いコックと守衛のおじさんが親しげに話している。聞けば守衛のおじさんはこの若いコック大里良夫の父親の旧友で良夫の名付け親でもあるという。そういやコックって最近言わない

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「料理人のプライド」-第一巻「豆腐と水」第5話

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「平凡の非凡」-第一巻「豆腐と水」第4話-

          この回は、「美味しんぼ」の最重要キャラの一人、京極さん初登場回である。 冒頭、東西新聞の文化部社内で東西新聞事業部長の奥野氏と谷村部長と富井副部長が、東西新聞社主催の「印象派美術展」に京都の億万長者京極万太郎氏所有のルノアールを出品してもらう運びになったと喜んでいる場面から始まる。 そしてそのために京極さんを接待するという話になる。京極さん所有のルノアールの作品は「印象派美術展」の大きな目玉となる作品であり、つまりこの接待が重要となってくるのだ。 ちょっと不思議なのが

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「平凡の非凡」-第一巻「豆腐と水」第4話-

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「寿司の心」-第一巻「豆腐と水」第3話-

          栗田さんが会社にお弁当を持ってくる。おむすびをたくさん持ってきたので、と皆にも振る舞う。文化部の皆はうまい、うまいと絶賛するが、競馬場に馬券を買いに行くらしい山岡にもすすめると、山岡は一口食べて「30点」とボソリ。栗田さんはショックを受ける。 夜になって、「究極のメニュー」に対してやる気を見せない山岡に対して、大原社主、谷村部長、富井副部長が事情聴取とばかりに会食しながら話を聞こうと銀座の寿司屋に誘われる。 その寿司屋「銀五郎」は銀座でも一番と評判の店だ。店主銀五郎は客

          「美味しんぼ」再読備忘録2024「寿司の心」-第一巻「豆腐と水」第3話-