強いチームはオフィスを捨てる 【読書感想文】 夢のリモート生活
★★★★★
Amazonでレビューしたものです。
1.2014年の本です。
先日読んだ「地方の戸建不動産投資でFIREする方法」で紹介されていた本です。
こちらの本、著者はアメリカの方のようです。
37signalsというウェブアプリケーションの会社の2名だそうです。
翻訳ですが、それほど読みにくくなかったです。
絵の例や、例えがちょっとわかりづらいところはありましたが、おそらくセンスの違いでしょうね。
初版は2014年1月なので、もう10年も前になります。
2.憧れの在宅リモートワーク
この本では、2005年から2011年にかけてアメリカではリモートワークがブームになっていたそうです。
日本ではその頃どうだったか、、、ちょっと覚えていません。
少なくとも私はリモートワーク、在宅勤務というのを聞いたり実際に周りでやっているという話を聞いたのは、新型コロナの時期でした。
私は緊急事態宣言でも休めない仕事なので、コロナになりたくない、死にたくない、と思いつつ、泣く泣く仕事に行っていました。
電車の空いてたことと言ったら!
その時から、在宅勤務に強烈な憧れを抱くようになりました。
というのも、家で仕事をする、できる、という発想がそもそもありませんでした。
でも、21世紀の現代、コロナでスカイプとかライン電話とか、昔のアニメに出てくるような顔を見ながら遠くの人と会話ができるという技術が発展したのです。
素晴らしい!
なんでみんな在宅勤務をしないのか?とても不思議に思っています。
だって、こんな暑いんですよ!夏!
37度で通勤とか脳が溶けますよ。
具合が悪くて病院に向かう途中に途中に熱中症で倒れるレベルですよ。
家にいようよ!!
私は家族はいませんが、可愛い猫たちがおり、それなりに歳なので具合が悪い子もいます。できれば家から離れたくないのです。
ビバ!在宅勤務!リモートバンザイ!
3.リモートワークの素晴らしさを伝え反対意見を論破
イントロダクションでこう述べられて、リモートワークのメリットと、それに反対する意見を論破する内容が続けられています。
通勤は人生の無駄遣い、という内容に全面的に賛成します。
確かに家にいると集中できない場合もあるが、その場合はカフェに行ったり、道具を変えたりすれば良い。
必ずしもオフィスをなくす必要はなく、年に何度かはそこで集まれば良い。
誘惑を感じて仕事ができないのなら、それは仕事が魅力的でなく刺激がないからやる気が出ないから、転職しよう。
他、現実的なセキュリティを守る方法や、コアタイムを決めてコミュニケーションをとるなど、具体的な対策も提案されています。
でも、堅苦しくなく、文章は話し言葉で読みやすく、イラストもまあわかりやすいです。(ちょっとアメリカンですが)
4.10年後の日本の現状と今後
日本では、コロナでだいぶ在宅勤務が広まりましたが、解除とともに、減ってしまった印象があります。
個人的にはもう仕事は全部リモートになっていいんじゃないか、と思っているのですが、どうしてそうならないのでしょうか?
①業種により難しい
実際触らないと難しい仕事があります。
物流とか、介護とか、教育とかになるのでしょうか。
でも教育はコロナの時リモートでやっていたので、できなくはなさそうな気もします。体育が問題でしょうか。あとやっぱりコミュニケーションの取り方は実際にあった方が覚えやすいですよね、空気の読み方とか。
物流や介護は早くロボットが出て代行してくれるようになれば、遠隔操作でなんとかならないものでしょうか。猫型ロボットカモン。
②プライバシーの問題・法律の問題
ネットで攻撃されて、事故が起こったら情報が流出してしまう、、とか。
でも確定申告もネットで終結する時代ですから、なんとかなりそうな気もします。
この本でもパスワードを変えるとか、色々対策が書いてありました。
業種によっては、法律で実際に対面でないとダメとか、オンラインに制限が付いている業種もあるので、その辺の撤廃が課題ですね。
やっぱり既得権益とか、上の人が古い人でコンピューター嫌いとか、色々あるんでしょうか。
③言語の問題
この本では、地球の裏側の人と一緒に仕事をしたり、アメリカからヨーロッパと転々と住所を変えて同じ仕事をリモートで続けている例が出てきました。
でも、これ英語ができるからできることかなと思います。
日本語オンリーだったら、無理ですよね、多分。。
④コミュニケーション不足人間関係の構築
個人的には、これが一番の問題かなと思っています。
同じセリフでも、気楽にいうのと厳しくいうのでは、意味合いが違っており、その辺を汲み取らないとです。
日本語は結構その辺が難しいのかもしれません。
実は一時オンライン在宅の仕事をちょっとだけしたことがあるのですが、1年足らずで辞めてしまいました。
直属の上司はオンラインで一度顔を合わせただけで、一緒に仕事をする同僚は顔も知らず名前だけででした。
これどのくらいわかっているんだろう?って疑問に思い、また上司に注意されると不満と不信が募り、解消されることなく膨らんでいきました。
この本では、顔も知らない人と遠隔で仕事をしてスムーズにできた、という話が載っていますが、個人的には、全く顔も知らず雑談もしたことない相手とは、なかなか仕事が難しいと感じました。
今の職場では、まずオフィス出勤を始めて、軌道に乗ったら徐々にオンライン、在宅に移せるといいな、と今の上司と話あっています。
将来は、みんなApple Vision Proをかけて、VRのオフィスで勤務できるようになるといいですね。その頃にはAIに仕事取られてしまっているかもしれませんが・・・
5.目次
はじめに
イントロダクション――オフィスのない世界
リモートワークの時代がやってきた
なぜ会社にいると仕事ができないのか/通勤は人生の無駄づかい/未来の技術はここにある/9時5時からの解放/都会の終焉/豪華なオフィスはもう古い/〈場所の魔法〉という迷信/節約するより価値を生みだそう/ひとり1万ドルの節約効果/オフィスをなくす必要はない/何を捨て、何を取るか/会社は昔からリモートだった
リモートワークの誤解を解く
ひらめきは会議室で生まれる?/上司が見張っていないと仕事をさぼる?/家には邪魔が多すぎる?/セキュリティを守るにはオフィスが必要?/顧客対応ができなくなる?/大企業はそんなことやってない?/社内に不公平が生まれる?/企業文化が崩れてしまう?/いますぐ質問できないと困る?/ボスの存在意義がなくなる?/せっかくのオフィスがもったいない?/うちの会社には向いてない?
セキュリティを守るにはオフィスが必要?/顧客対応ができなくなる?/大企業はそんなことやってない?/社内に不公平が生まれる?/企業文化が崩れてしまう?/いますぐ質問できないと困る?/ボスの存在意義がなくなる?/せっかくのオフィスがもったいない?/うちの会社には向いてない?
リモートのコラボレーション術
コアタイムを決める/同じ画面を見つめる/情報を閉じ込めてはいけない/バーチャルな雑談の場をつくる/進み具合を共有する/印象よりも中身を見る/まずは近くで試してみる/ひとつの場所に依存しない/ミーティングを減らそう
リモートワークの落とし穴
孤独は人を狂わせる/自由は屈従になりうる/自宅にも快適さが必要/運動不足の恐怖/島流しにならないために/顧客の不安をとりのぞく/法律と税金の罠
リモート時代の人材採用
人材は世界中にいる/引っ越しは転職のきっかけではない/リモートワーカーは人柄が大事/仕事ひとすじの社員はいらない/なぞなぞで仕事の質は測れない/地域で賃金差別をしない/有能な社員の見分け方/文章力のある人を雇う/テストプロジェクト/ランチで人柄を見る/短期契約で相手を知る
リモート時代のマネジメント
リモートワークをはじめるタイミング/席を見張るのはもうやめよう/直接会って交流しよう/オープンソースから学ぼう/社内の格差をなくそう/1対1で話をしよう/無駄な承認や手続きを根絶しよう/怠けよりも働きすぎに注意しよう/少ないことはいいことだ
リモートワーカーの仕事スタイル
1日のリズムをつくる/半日リモートワーカー/コンピュータを着替えよう/人ごみは仕事スイッチ/モチベーションの高め方/旅にでよう/環境に変化をつけよう/家族とすごす時間/仕事場は家とはかぎらない/存在感は仕事でアピール
おわりに
オフィスが過去になるとき
ツールボックス
謝辞
37シグナルズについて
原注
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