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Amazonでレビューしたものです。
アメリカの学会の出版した精神疾患の診断の手引き
米国精神医学会(APA)という学会があります。
アメリカの精神医学会です。日本の日本精神神経学会のようなものでしょうか。
そのAPAが発行した精神疾患の診断をつけるガイドラインがあり、
その簡易版、通称「ミニD」になります。
多くは病気になった場合、
「症状→受診→診察→検査→診断→治療」
という順番になります。
検査は状況によってしないこともありますし、病状によっては診断をはっきりとつけず症状を和らげる対症療法となることも多いでしょう。
上の流れの中で、診察で確認した症状と、場合によって行った検査をもとに、病気の診断をつけるための基準のガイドラインです。
【目次】
一例
この中の一例として、5不安症群/不安障害群の社交不安症/社交不安障害(社交恐怖)の部分を下記に引用します
やっぱり、英訳だからわかりにくい、読みにくいですね。周りくどい。仕方ないですけど。
感想と期待
精神疾患の診断の特徴として、「検査」がなかったり少なかったりすることだと思います。
例えば新型コロナ肺炎の場合、
咳とか痰とか息苦しさとかという「症状」があり、
胸部レントゲン検査で肺炎の所見やPCR陽性などの「検査」で診断することが多いでしょう(状況的に症状で診断することもあるかもしれませんが)
しかし、この検査で陽性なら社交不安症という検査はありません。
もちろん、MRI,f MRI,PET,SPECT,NIRSといった脳検査が研究により進んでおり、診断基準にSPECTなどの結果が含まれている精神疾患もありますが、全体の中ではとても少なくなっています。
この問診で症状のみから診断をつけるという状況は、早く改善されてほしいと個人的には思っています。
また、厄介なことに、
DSMの他にICDという診断基準もあります。
世界保健機構WHOの発行したものです。
日本ではどちらかというとDSMが優勢な印象ですが保険などではICDが記載が必要だったりします。
さらに、この2つが主流になる前の従来の診断や、医療保険では保険病名もあります。
病気が違うということはないのでほぼほぼ似ているのですが、それぞれ微妙に違っていてわかりにくく、紛らわしい現状です。
さらに改訂のたびに変わるので、何がなんだか、です。
親本はこちら。高い。
さて、このDSM-5は2014年のものです。
2023年には、TRが出ました。
が、23100円とお高すぎるので、こちらもミニが出るのを待ってます。
職場で買ってくれないかしら、、