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Wi-Fiの教科書 【読書感想文】本当にわかりやすかった
★★★★★
Amazonでレビューしたものです。
IoTの普及によりネットワークへ接続する端末数が増加するとともに、ネットワークの利用用途がますます広がっています。
自宅ではテレビをはじめとした各種家電がホームネットワークに接続され、スマートフォンなどの端末からそれらの家電を一元管理できるようになりました。
コンピュータの中に構築された仮想空間である「メタバース」の世界では、ビジネスを行ったり、まるでその場に行くのと同じように、自然を楽しんだり、豊かな旅行や観光を体験することもできます。
これまでできなかったことができるようになり、その便利さを既に体験されている方も多いのではないでしょうか。
さらには、場所を選ばないワークスタイルが広がるとともに、高画質でのビデオ会議や大容量のデータ共有などの実現を求められるようになっています。
それらはつまり、場所の移動が容易にでき、高速かつ安定した通信環境が必要になっているということです。
「移動」「高速」「安定」
それらすべてのニーズに応えられる通信規格の実現。
それはとても難しいものとされてきましたが、2023年現在、そうしたニーズに応えられるのが「Wi-Fi」による無線通信です。
有線のケーブルが不要であり、ノートパソコンやタブレットなどを手に持って、家のどこからでもインターネットやホームネットワークに接続できるということ。
今となっては当たり前のようになっていますが、その当たり前のことを実現させた「Wi-Fi」は、ここ最近登場した技術の中でもトップクラスの便利さをもたらしているのではないかと思います。
しかし、現状では以下のような問題も気になっている方は多いはずです。
【現状の問題点】
・WiFi利用者が密集すると通信が頻繁に切断されて安定しない
・誰かが大容量ファイルをダウンロードすると通信遅延が発生する
・動画視聴中に映像が途切れる
・対戦ゲームをやっている最中に接続切れになって負ける
などなど、無線ならではと言える通信の不安定さを感じる場面はまだまだ多いです。
それらが自宅でくつろいでいる場面で発生するだけなら特に大きな問題は生じませんが、たとえば医療現場など少しの不安定さも許されないような場面では致命的な問題となるということは言うまでもありません。
そうした問題を解決し、高速・高密度の無線ネットワーク環境を実現したい。
そんなニーズに応えるために策定されたのが「Wi-Fi 6」です。
さらに、Wi-Fi 6と同時期(2020年)にサービスが開始されたもうひとつの次世代無線通信規格である「5G」と融合させることで互いの弱点を補完し合いながら次世代の無線ネットワークを構築することが可能になります。
この2つの通信規格の登場により、日本を含む世界の通信環境が大きく変化しています。
そのため、この2つの通信規格について知ることはこれからの時代を過ごしていく上で、必ず役に経つことであると筆者は考えています。
無線通信技術の進化は目まぐるしく、既に「Wi-Fi 6E」「Wi-Fi 7」と次々と新しい技術も登場しています。
それらを余すことなく追いかけていく必要はありません。しかし共通する部分は存在し、それらについては知っておいて損はありません。
本書は、「Wi-Fiの教科書」というタイトルのとおり、そのうちの「Wi-Fi」について解説してく内容となっております。
Wi-Fiについての基本的な知識から現在の主流となっている規格である「Wi-Fi 6」の仕組み、5Gとの関係について解説し、後半では電波についての基礎知識からツールを用いたWi-Fi電波解析の方法について紹介していきます。
Wi-Fiをもっと便利に快適に使いたいと考えている方、家のWi-Fiが遅くて改善するための方法を探している方などはもちろん、Wi-Fiを搭載したハードウェアの開発をしたいという方もプログラミングの前段となる基本的な知識を知るために本書が役立つのではないかと考えております。
ぜひ、最後までご拝読頂けますと幸いです。
【目次】
はじめに
序章 Wi-Fi超基礎入門
Wi-Fiとは
Wi-Fi6の登場
親機と子機の関係
APモードとRTモードの違い
Wi-Fiのセキュリティ
Wi-Fiルーターのパスワードを変更する
ファームウェアを最新にアップデートする
セキュリティレベルの高い認証暗号化方式を使用する
認証セキュリティ
暗号化セキュリティ
【コラム】IoTとWi-Fi
IoT機器を狙ったセキュリティ攻撃
NOTICEという取り組み
狙われる家庭用ルーター
第1章 Wi-Fi 6って何?その特徴やメリットを追求!
Wi-Fi 6とは
Wi-Fi 6のメリット
Wi-Fi 6を使用することで子機側のバッテリー消費を抑える
2.4GHz帯と5GHz帯の両方を使用するWi-Fi 6
2.4GHz帯の特徴
5GHz帯の特徴
Wi-Fi 6を使うには
「5G」と「Wi-Fi 6」の関係性
Wi-Fi 6EとWi-Fi 7
【コラム】Wi-FiとWiFi表記の違い
第2章 最近流行のメッシュWi-Fiとは?
Wi-Fiの弱点
中継機を置いて距離を伸ばす
中継機の欠点を解消してくれるメッシュWi-Fi
メッシュWi-Fiを選んだ方が良い条件は?
アプリを使って全てのWi-Fi機器の接続状況を確認
【コラム】ポケットWiFiとWiMAXの違い
第3章 Wi-Fi解析に必要な基礎知識
Wi-Fiの電波出力と距離の関係
無線LANにセキュリティはない?
Wi-Fiルーターのアンテナ
【コラム】Wi-Fiよりキケンな無線とは
第4章 Wi-Fi電波を解析する
無線LANの解析方法
電波干渉とは
電波状況の解析
アプリを使った解析
【コラム】快適と感じる通信速度の目安
おわりに
0.ネットに繋がらない事態に
私はITとは関係のない仕事ですがPCは使っています。
先日職場でいきなりインターネットが繋がらないというトラブルが発生してしまい、職員が自分の携帯にデザリングをしてなんとか対応するという事態に陥りました。
私も自分の持っているモバイルルーターにPCを接続したのですが、苦労しました。。お客さん怒る怒る。。。
Wi-Fiとか無線LANについて知らないと、仕事ができない現代社会だなあ、としみじみ思い、こちらの本を読んでみました。
1.Wi-Fiと無線LANと
実は先に別の無線LANの基本とうたっている本を読もうとしたのですが、そちらは基本では全然なくて読めませんでした。
次にこの本を読んだら、わかりやすくスラスラ読めました。
本当に超基礎から触れられていて、わかりやすかったです。
ちなみに、
Wi-Fiとは、無線でLANに接続する技術のこと。
LANとは、パソコンやプリンターなどの機器同士をLANケーブルや無線で接続し、それら機器同士でデータ通信を行うためのネットワークのこと。
LANのための方法手段の1つがWi-Fiということですかね。(あってます?)
2.飛び回る電波の一種
また、電波の種類と使い道についても触れられていました。
Wi-Fiルーターは電波を出力しているのですよ。電波を出しているのですね。
普段全く意識していないのですが、我々の周囲では見えない電波が無数に飛び交っており、電波には周波数があり、周波数によって使用を割り当てられ決まっているのだそうです。
電波法という法律もあるんだそうです。
4.進歩する技術を追いかけて
Wi-Fi6とか、5Gとか、とにかくこの分野は色々な新しい技術や用語が次から次へと出てきてわけがわからなくなることが多いです。(というか、ほとんど)
しかし、ある程度は追いかけていかないと、生活に支障が出てくるほど、IoTは我々の生活に溶け込んでしまっているんですよね。
とりあえず、自分のWi-Fiの機械を買い換えることにしました。規格が古いとよくないらしいですよ。
著者:飛田たつや (著)
ASIN : B0C177SY3G
発売日 : 2023/3/31
言語 : 日本語
ファイルサイズ : 6778 KB
本の長さ : 123ページ
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