おじさまと猫 13巻 【ネタバレありマンガ感想文】 猫がいる幸せ 猫といられる幸せ
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです
0.これまでのお話
ペットショップで売れ残った1匹の成猫。不細工と言われたその猫を、ある日一人の初老の紳士が購入した。ふくまると名付けられた猫とおじさまの愛情溢れる日常が始まった。
おじさま=神田冬樹は、世界的なピアニストだったが妻を亡くして以来、人前でピアノが演奏できなくなってしまい、現在は音楽教室で子供たちにピアノを教えている。親友の小林、バンドを目指す年下の同僚・森山に協力してもらいつつ、もう一度舞台に立つことを目指す。
神田をライバル視していたピアニストの日比野は、母に捨てられた猫を引き取りマリンと名付けるが、マリンがふくまるの姉と判明し、神田と猫を介して交流していく。さらに父との確執から神田に執着していたジョフロワは、5匹の子猫を拾ったことから神田の家に居候をはじめた。一気に賑やかになるふくまるとおじさまの家。
そこへ海外に行っていた神田の娘・空子が帰国。息子の星鳴もやってきたが、勢いで、森山のバンドメンバーに加入することに。
おじさまとふくまるの日常、神田の舞台復帰をメインに、森山のバンドメンバー集め、ふくまるとマリンの兄弟がサブストーリーで進んできていました。
1.小林いい奴だなあ
このマンガにでてくる夫婦の夫は、奥さんにゾッコンな方ばかりで、なんとも理想的です。まあ実際はそんなことないんですがねえ、奴ら浮気ばっかりしてるし。
今巻は、おじさまの親友・小林の奥さんが初登場。
小林は結婚記念日に奥さんのためにピアノを演奏しよと思い立ち、おじさまにレッスンを依頼して、、という話です。
怖いよ、ジョフロワ!ひどいよ、ジョフロワ!!
私も楽譜読めない、楽器できない人間なので、小林の気持ちはよくわかります。
楽器できたらいいなあと思ってやろうとして挫折しました。ええ挫折しましたとも。
覚えても忘れちゃうんですよ、「ド」ってどこだっけ?楽譜ってどう読むの?
できる人にはわからないでしょうねえ。ましてやプロになって人生かけている人たちにとてはバカにするなって感じになるでしょうし。
でも、
という小林は、正しいと私は思います。
私もまたやりたいです、30回目のチャレンジ。
2.やっとそろったバンドメンバーとおじさま
9巻で星鳴が森山のバンドに入ると言ってから、結構引っ張られたバンドメンバー話。
この東京で、そんなみんなおじさまとその息子に関わるメンバーがあるかいってちょっとご都合主義的な内容ではあります。いくら音楽関係者が少ないとは言ってもねえ。
しかも輝明くん隣の部屋って、、そんなのあるかい。
星鳴の言うことは切ないですが現実的だと思います。
本来ならピアニストもバンドも音で評価されるべきです。
しかし今の芸能界は、芸能の腕よりも見た目がいい方が重視されるのは紛れもない現実です。
それすらも利用してのし上がっていくものだという神田の言葉は、プロの重みですね。
でもなんとか揃ったので頑張って欲しい者ですね。
そして、それを見て、おじさまもまた歩き出すのでしょうか?
3.肥満猫にダイエットを
この巻で受けたのが、おデブになってしまったマリンちゃん。
キャリーを受け取ったおじさまが、
と真面目な顔で衝撃を受けるを見て、吹いてしまいました。
太らせすぎでしょう!ヒビノン!
だめだよ、健康管理をしっかりしないと!!
私も、昔うちの仔を太らせてしまったことがありました。
今は、年をとって、なかなか食べてくれなくて困っています。
この本のメイン、サブストーリーも好きですが、どちらかというとこういう日常回が好きですね。おまけのような4コマの1ページも。
何気ない猫の動作、毎日のちょっとしたトラブルや問題を通じて、人と猫が一緒に過ごしていく楽しさ美しさ幸福感を感じられるので。
この漫画を読むたびに、おじさまたちのようにうちの猫たちを大事にしよう、毎日一緒に過ごせる幸せを想おう、と考えを新たにします。
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