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精霊が遊びに来た。

ーーねえ、僕のこと書いてくれないの?
先ほどからせっつかれていますが、彼?は「アース」と名乗った、金色の光です。

感じるに、天使とも、女神とも違う感じ。精霊とでもしましょうか。
自由にキラキラ、飛び回っております。まるで小人のような……やっぱり光ですね。

「『アース』っていうと、地球と同じ名前ね」
ーーそうだよ。僕はその一部だ。
「地球の精霊さんなの?」
ーーエネルギーの一部だよ。君ならわかるでしょ?
「えっと……自信ないけど」
ーー「そうそれ! 今日はそれについて言いに来た!」

はい、なんだかモノ申したい様子です。私の守護天使・女神たちも、なんだかニコニコしています。

「私に伝えたいことって、なんですか」
ーー書きながら感じ取るの? わお、素敵だね!

どうにも明るい精霊です。ちょっと落ち着かないと聞き取れなさそう……。精神統一します。

ーーあの日の苦しみも、悲しみも、無かったことにはしないで。そのすべてを愛して。
「米津玄師かよ!?」
ーーそうだよ。あの詩はいいよね。僕らは今度、カナリアの歌を歌うよ。
「どういう意味?」
ーー君にも歌って欲しいんだ。

ちょっと待て、意味が分からない。

冷静になって経過をまとめると、
・自信を持って欲しいということを、始めは伝えに来ている
・カナリアの歌を歌って欲しいと言ってきた

「もっとわかりやすく言ってよ」
ーー僕らの言語は君がチューニングしなきゃ。さあ、どうする?
「カナリアの歌。ちょ、検索したらまた米津玄師さん出てきたよ!?カナリヤって曲」
ーー君に合ってるからね。僕らのチョイスは間違ってないけど。
「そう?じゃあ聴いてみるわ」

聴きました。メロディーが沁みてくるいい曲ですね。
……まって、これがどういう意味!?

ーー君に伝えたいんだ。もっと僕らと遊ぼう。遮らないで。自分を信じていいんだよ。君ならいいんだよ。一緒に歩いていこう。終わりなき旅を。

なんかそう言ってキラキラ飛んでいます。笑ってるのでしょうか。


傷つきやすい心……それでもいい。生きていこう。大丈夫だよ。
つまりそういうことを言いに来たということらしいです。

「地球って、こんなボランティアを人間にしに来るんだね」
ーー僕らはいつだって、君たちを愛しているのさ。魂レベルでね。

ふぅん。まあ、今日の所はここまでにしましょう。
彼はどうやら、今日一日私に張り付くようです。
世の不思議を徒然と、ここに記します。

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