19.6.3 もし独立リーガーの月給が50万円だったら
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こんばんは伴です。
今回はTwitterで見かけたとある投稿を元に個人的な考察を記したものです。
原文には「上限を50万円に引き上げるとどうなるか」とかいてありましたが、上限を引き上げるだけでは何も変わりません。
何故なら「給料を支払う原資がない=給料に変化はない」からです。
このままでは「もし」にならないので、今回は「各選手に給料が50万円支払われるようになったらどうなるか」という仮定で話を進めていきます。
選手の体格が良くなる
打球が飛ぶ
投手の球速が上がりやすくなる
社会人野球から独立リーグへ進む選手が増える
社会人野球を断り独立リーグへ
独立リーグのレジェンド選手が増える
コアなファンが増える
NPBへ選手を輩出する人数が増える
育成枠での指名を断る選手が現れる?(かなりレア)
戦力外通告を受けた元NPBの選手が増える
NPB1年目から1軍でプレーする選手の割合が増える
所属球団の県で野球人口の減少を食い止める一つの要因に
オフシーズンにアルバイトをしなくても生活ができる
選手の体格が良くなる
これは主に食費にかけられる金額が大きくなることで容易に推測できます。普段の食事だけではなく、自らに必要なサプリメントを購入することに躊躇せずに済みます。
疲労回復にも栄養面の充実は重要です。
打球が飛ぶ
上の体格に繋がる話ですが、徐脂肪体重が重ければそれだけ遠くへ飛ばせるだけの能力が高くなっています。実際には技術との兼ね合いがあるので単純ではないですが、確実にホームランは増えるでしょう。
投手の球速が上がりやすくなる
投手の場合は球速アップが見込めます。野手に比べれば徐脂肪体重の増加によるパフォーマンスアップが見込めるわけではありませんが、NPBでも大半の選手はアマチュア時代よりも身体が大きくなっているので、可能性は十分にあります。
社会人野球から独立リーグへ進む選手が増える
今でもそれなりに社会人野球から独立リーグへ進む選手はいますが、さらに増えるはずです。NPBを目指したい選手にとっては試合に出場してアピールしてナンボなので、1年前後でそのチームに見切りをつける選手が増えると思っています。
社会人野球を断り独立リーグへ
上に少しかぶりますが、NPBへ進むことを重要視している選手が社会人野球を断る可能性が高くなるのではないか、という推測です。おそらく以前も少数派でいたでしょうが、金銭面で考えると非常にリスクが高い。となると大卒で2年かかっても社会人野球へ進んでおいた方が、と考えるのは自然です。
これが50万円の月収になった場合、企業へ入るよりも好待遇になっている可能性が高く、さらに1年でドラフト指名対象になります。選手にとってはいい条件です。
独立リーグのレジェンド選手が増える
これも単純な話で、NPBへ進まなくてもそれなりに生活ができるだけの条件が整えば長く独立リーグでプレーする選手が増えるのは容易に想像できます。
現状はBCリーグに多く、群馬の井野口さんと新潟の稲葉さん(ともに選手兼任コーチ)が主です。もしかしたら各球団に1名ずつぐらいまで増えるかもしれません。
コアなファンが増える
待遇が良くなることで、平均の在籍年数が延びれば1人の選手を応援する楽しみが増します。それにより「チームの応援」ではなく「選手の応援」をしやすくなるためファンの拡大も見込めるような気がします。
NPBへ選手を輩出する人数が増える
やはり待遇が良くなれば良い選手が集まりやすくなるのは必然です。結果としてリーグ全体のレベルが上がり、NPBへ行ける素質を持った選手が増えるため、試合で経験を積みながらレベルアップをしていくことで、これまでよりも多くの選手がドラフトに指名されると考えられます。
育成枠での指名を断る選手が現れる?(かなりレア)
これはほぼないとは思いますが、独立リーグの方が条件が良いために、育成枠での指名であった場合拒否する選手が出てくる可能性があります。
戦力外通告を受けた元NPBの選手が増える
税金の計算は前年の収入から計算されますので、あまりにも少ない給料だと全てを税金の支払いに充てなければいけないことも考えられます。それがネックで野球を辞めようと思う選手がいるのでは。
生活するのにはお金がいるんです。
NPB1年目から1軍でプレーする選手の割合が増える
選手のレベルが上がれば、それだけルーキーシーズンから上でプレーできる可能性が高くなります。割合としては微々たる変化かもしれませんが、十分に可能性があると考えます。
所属球団の県で野球人口の減少を食い止める一つの要因に
その地域で立派なプロスポーツチームであるという認知が広がれば(長期間プレーしても生活できるという意味で)独立リーグで野球をしたいと思う子どもが出てくる可能性はあります。
身近な人がプロとして頑張っている姿を見ると「俺も!」となるでしょう。
野球人口の減少を食い止めるのにこれだけでは不十分なのは重々承知ですが・・。
オフシーズンにアルバイトをしなくても生活ができる→練習できる
今回の定義では「12か月50万円」とは書かれていませんので、支払い期間が今と同じ「シーズン中」だと仮定しても
50×6~8か月=300~400万円
の金額になります。税金などがあるため全てが丸々使えるわけではないにせよ、毎月定額を貯金しておけば、オフシーズンのアルバイトを減らせる、もしくはゼロにできるのではと踏んでいます。
結果的に練習やトレーニング、地域貢献活動などに割ける時間が増えます。
ここまでの推測はあくまでも「月50万円の給料を選手に支払っても、運営が成立すること」が前提条件です。
今これをやると、おそらく全球団が1年もたないでしょう。それぐらいギリギリの状態です。
球団の収入を増やしていかなければ、人件費を増大させることはできません。
どうやってチームにお金を落としてもらうのか。
試合観戦、イベント、オンラインショップ、選手個人サイトの開設、運営。YouTubeやInstagramなどSNSでの集客などなど。
この記事を読んだ独立リーグファンの皆さん、いいアイデアがあったら球団職員に伝えてみてください。
ちなみに僕の現役時代1年目の年収もこちらで公開してます。
19.2.26 香川OG時代の年収を公開します|伴和馬/bankazuma @22kazuma224|note(ノート)https://note.mu/bk20impression/n/ndd73b65ec451
この記事は投げ銭制です。
最速123キロ、僕は40歳でプロ野球選手に挑戦した / 杉浦双亮
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