台湾興行を行った話 vol.2〜準備編〜
いよいよ台湾興行開催に向けて出発することになりました。出発日の内容をまとめようと思いましたが、そこまでの準備に関してもまとめようかと思います。
チケット販売
台湾興行を決めてまず最初の壁はチケット販売でした。日本の感覚では全席の中からプレイガイドに納品する分を決めて、それ以外を会場や自社通販で販売するという形なので、新台湾プロレスさんのオンラインなどで販売できないか?と考えていましたが。しかしそれは出来ないとのこと。どちらかと言うと「主催が大日本プロレスの大会チケットを新台湾プロレスで販売する?どういうこと?」と言う感じでした。販売していただいた分は手数料をお支払いします、と言うような話をしてもどうも意味がわからないと言う返事。
大きな理由としては台湾では規模感の大きいイベントには娯楽税という税金がかかるそうです。日本のような形で販売するとどこで何枚売れたのか、その売り上げはいまどこにあるのか?など税申告が難しくなるため、一元管理しないと行けないとのことでした。最終的にKKTIXというプレイガイドを使用したのですが、税金を合わせると日本に比べて倍の手数料が引かれることに。日本で販売したチケットに関しては後日申告すると言う形でなんとかまとまりましたが、なかなかな出だしでした…
ちなみに台湾ではかつて脱税が多く、それを阻止するためにレシートを必ず受け取らせるための【統一發票】と言う宝くじがついてくる施策が取られています。買い物するたびに宝くじがついてくるってすごいですよね。それくらい今では税に関しての遵法精神は強いと言うことらしいです。
話は戻ってKKTIXを使うことに決めたあと、日本では例えば最前列を10枚だけ預けておいて、無くなったらさらに5枚とか余りそうだから手売り用に5枚を回収する、みたいな事が簡単にできるのですが、これを聞いた際も「それは出来ない。預けた分を増やす、減らすのは出来ない。手売り分は最初に確保してからチケットを預ける枚数を決めて欲しい」と言われムムム🤔と言う感じ。
そして当日券も受付をおいて販売するのは出来ないとのこと。じゃあどうしたら良いかと言うとKKTIXの販売を大会終了までにしておいて、受付ではサイトのQRを掲示しておいて購入してもらう。まぁ手間は減るのかなと思いましたが、当日券の料金を変えたいと言うとそれは出来ないとのこと。うーん、なんかやりづらい。
色々調べてもらったらそれぞれ別料金のチケットをあらかじめ設定しておいて、当日までは非表示。当日になったら既存のチケットを消して、そちらだけ表示すれば良いとのことで解決しました。
先述の団体での手売りに関してもそうですが、この辺りは翻訳ニュアンスの違いもあったと思います。このやりとりは本当に大変でしたし、新台湾プロレスさんにもたくさん迷惑を掛けたと思います。レッカさんにも入っていただき、結果チケットの出し入れは出来ることになったのですが文化の違いを非常に感じた例です。
蛍光灯デスマッチ
今回、蛍光灯デスマッチをやると言うことでそこの準備は念入りにやる必要がありました。菊田選手とも相談したり、各デスマッチファイターにも話を聞いて、蛍光灯を吊るすときの輪ゴムとセコンド用のグローブは仮に用意してもらったのが適合しないこと(輪ゴムで言えばゆるい、弱い、短い、長いなど)を考えると持っていったほうが良いという話になりました。
そのほかにも床養生、ゴミ缶、養生テープ、最前列の配布ビニールなどなど。この辺りは2月にパズルさんに出場した際にスポンジケンさんと闘魚さんに相談して準備してもらうことになりました。扉写真の伊東選手が使っている竹刀もpuzzleさんの道場にあったもの。ちなみに大会で使用したリングもpuzzleさんのものでした。今回24日の大会の設営はpuzzleさん、運営は新台湾さんという形で棲み分けを行いました。これは必然的にそうなってしまったのですがすごくスムーズにことが運んだなと思ってまして、両団体には本当に感謝しております。
そして蛍光灯デスマッチでキャンバスを傷つけないように日本からズタボロのキャンバスを持ち込んだのはこちらでご覧ください。
これも壮大なオチがありますのでそれは大会編にたどり着いたら…
あとは最大の問題になったのは何を隠そう1番肝心な蛍光灯。日本では直径30mm、長さ1200mmの蛍光灯を使用しています。これがバラバラのものになると危険ということでそこにはこだわりたかったのですが、色々調べると台湾には30mmの蛍光灯は無いとのこと😱
25mmのものが流通しており、それも基本は切れたらすぐに廃棄してしまうので、見つからないかもと。これは困りました。発表してるのに。
ご支援いただいたK社長からは「日本から手荷物で持って来れない?」と謎な進言も受けましたが、やんわり拒否りまして、25mmで良いから探して欲しいとお願いしました。伊東選手に聞いたところ問題はないが吊るしじゃないほうがいいかも?とのことで「蛍光灯持ち込みデスマッチ」にしようかなと思っていると、またまたK社長からは「新品で見つかった」「〇〇本でいくら」と言うご連絡をいただき、新品はちょっととお断り。25mmの使用済みを探して欲しいと再度お願いして吊るしは断念します、と伝えても「いや吊るしじゃなきゃだめでしょ」「もう少し安い新品があった」のようなやり取りが何ターンか繰り返されました😅
K社長は蛍光灯デスマッチの迫力をなんとしても台湾で伝えたいと骨を折っていただいたのでなんとか形にしたいと色々調べつくし、やっとのこと使用済みの25mmをある程度確保することができました。たぶん現地でご覧になった方は気づいたと思いますがやはり細いんですよね。そして割れる音の感じが違う。ですが台湾蛍光灯デスマッチとして違和感なく出来たのではないかと思いますがそれは、大会編にたどり着いたら…
就労ビザ
台湾では90日以内のビジネス渡航はビザ無しで認められています。商談などは問題なく出来るのですが今回は税金も納める興行と言うことで、取ったほうがいいと進言され、新台湾プロレスさんに申請が得意な方を紹介していただきました。
当初レッカ選手から台湾のビザはめちゃくちゃ安いと言われ、20人規模でも数千円と聞いていましたが、色々やりとりしていると1人NT1000$(=約4,800円)とのこと。またまたムムムな訳ですよ。聞いてる話と違うけど何か種類が違うのか教えて欲しい?と問い合わせても全然話が進まない。そして1月中にはパスポートをそろえるように言ってたのに何人かからはまだ申請もしていないと言われ「ムキー!」な私。
2月下旬にやっと全員分揃ったのですが最初から許可まで1ヶ月くらいと聞いていたので「ヤバいかも」と内心焦っていました。やっとのことで全ての書類を渡して、なんとか間に合わせてくれとお願いしても進んでるのか進んでないのかよくわからない。
3月半ばにどんな感じか聞くと「明日申請を完了する」とそば屋的な返事。
1ヶ月かかるんじゃないの?と思いながらも、もうどうにでもなれと思っていたのですが流石に入国時点でなにもないのはまずいのでは?と再度聞くと
「入国は観光で構わない。下手に就労を入国カードに書くと長期滞在と勘違いされる。今回は就労ビザではなく臨時労働許可を取っている」
とのこと。何が違うのかよくわかりませんが結局許可が降りたのか降りてないのかわからないまま入国することになりました。ことの顛末は大会編までたどり着いたら…
いよいよ出発!
と言うことで準備は本当に大変でしたが、なんとか出発を迎えることになりましたので次回からは本当に台湾レポートをお届けします!
乞うご期待!!
観戦チケット受付中!
大日本プロレスの観戦チケットは当日受け取りで選手・スタッフに依頼することが出来ます(原則事前精算をお願いしております)。
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