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【北欧ノルウェー】地域理学療法士のある月曜日のルーティン

ノルウェーでPTとしてのキャリアをスタートしたのは2016年。未だに私の人生山あり谷ありなんですが、その中でも2018年、PTとしての仕事を探してくれた私を、広い心で受け入れてくれたとっても大事な場所がノルウェーにあります。

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読者の方から当時の仕事の様子が知りたいという要望をいただいたので今回は、当時のだいたいの週のルーティンを月曜から金曜まで5回に分けて公開していきたいと思います。

小さな村で唯一の自治体の地域理学療法士として働くとなると赤ちゃんからお年寄り、理学療法から福祉用具まで毎日全く違う専門知識を使う必要があったのでとても刺激的でした。とともに村自体がまったりのんびりしているのでオン・オフをわりとバランスよく切り替えながら暮らしていけていたと感じます。

ある月曜日の私の一日

ノルウェーでは朝早くから出勤労働がわりとスタンダードです。私は8時出社15時30分退社というかんじでした。

7時

6時に起きてササっとご飯を済ませたら車で出勤。職場までは車で15分なので楽ちんです。

7時30分
コーヒータイム。誰もまだ出勤していなかったらキッチンにいってコーヒーを入れておきます。だいたい同僚の皆さんも8時ころまでには出勤完了しています。みんな集まってきたらソファーに腰をかけて週末なにをしたとか今日の予定は何かとか週明けのエンジン入れをします。

8時
自分のオフィスに戻り理学療法・福祉用具関連で私の元に届いた申請書を確認して優先順位をつけていく。

8時30分
多職種連携会議
自治体に届いたさまざまな申請書を取り扱う場です。この日は一人暮らしをしていて今まで全て自立して生活していた80歳の女性が、自治体が管理する高齢者向けマンションに引っ越したいという申請書がきていたので、申請理由内容など実際に自宅訪問したことがある医療者を含めて話し合う。その後身体機能や要支援・要介護の評価のために私は申請者の方に電話を入れ来週自宅訪問をすることに。

9時
オフィスと同じ建物にある老人ホームで入居者さんの身体機能確認、移乗福祉用具の管理。この日は様態悪化した終末期の入居者さんの移乗がさらにむずかしくなってきたという報告を同僚から受けたのでADL再評価。安全第一を考え床走行式介護リフトを今後使用していくことを同意。

床走行式介護リフトの詳細はこちら
【北欧発】移乗福祉用具紹介その③~床走行式介護リフトMolift Mover180(モーリフトムーバー180 )|~

10時
老人ホームに併設されている回復期患者さんのための病棟へいき理学療法を実施。この日は大腿骨骨折で手術をし退院した患者さんが週末にきていたので挨拶をして家族の方とも話し合います。身体機能チェックなども行い、上の階にある理学療法室で理学療法介入。家族の方と自宅訪問のスケジュールをたて自宅で暮らすために必要な福祉用具の評価をおこなうことに。


理学療法室の様子

11時30分
ランチ

12時
自宅訪問
この日は転倒後に膝蓋骨骨折でしばらく入院していた利用者さんがそのまま自宅に帰宅することになったので、病院でもらった膝スタビライザー装具のフォローアップや角度調整などを病院からのカルテを見ながらお手伝い。2階建ての家に旦那さんと住んでいて寝室が2階にあるので、全て1階に移してもらうように調整。必要な福祉用具を評価して、一度オフィスの倉庫に戻り用具を全て車に積めてもう一度訪問。身体評価や亜急性期で気を付けることなどを伝えて次回のリハビリの予定等をアポイントする。

13時30分
軽度知的障害をもつ10歳の小学生への理学療法介入。小学校の先生からの紹介状がきっかけ。もともとは安定した座位サポートのための福祉用具等でフォローアップをしていたけれど、当時進行で理学療法も介入させていこうということになる。まずは小学校にその子を迎えに行き、徒歩で理学療法室へ。検査・評価・介入を当時進行でやっていく。

14時30分
ジャーナルを書き終えたり、福祉用具申請書を福祉事務所に提出したり、利用者さんや業者の方に電話をいれたりして一日の業務を終える。

15時30分
退社

火曜日のルーティンもお楽しみに♪


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