Automation Tech NEWS | vol.38
BizteXのメンバーが気になったニュースをピックアップしてお届けします!
RPA・iPaaS
IIJ、iPaaSサービスでデータベース機能を提供開始‐複数システムのデータを統合
インターネットイニシアティブ(IIJ)は8月3日、オンプレミスとクラウドを繋いで容易・セキュア・低コストにデータ連携を実現するというiPaaSサービスである「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」において、新たにデータベース機能を提供開始した。新機能の提供により、各所に散在するデータを収集して連携する過程で、併せてデータを蓄積可能になり、複数システムのデータを1つのデータベースに統合して加工可能になるとのこと。
SaaS連携データベース「Yoom」とタスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」がAPI連携開始業務の進捗管理やリマインドなどをノーコードで自動化
業務を自動化するSaaS連携データベース「Yoom (ユーム)」を開発・運営するYoom株式会社は、株式会社PR TIMESが提供するタスク・プロジェクト管理ツール「Jooto(ジョートー)」とAPI連携を開始。今回の連携で、新規案件やタスクの登録、チームメンバーへの通知などの自動化に活用できる。また本連携を記念し、サービス概要や連携の効果、活用例などを紹介する無料ウェビナーを2023年8月28日(月)16時より開催する。
AI・ロボット
AI inside、生成AIサービス「Heylix」を提供--多様な業務の自律化を支援
AI insideは8月2日、新たな生成AIサービス「Heylix(ヘイリックス)」を発表した。同社のAIソリューションを活用し、業務の自律化を目指すSaaSをクローズドベータ版として8月3日から提供する。Heylixは、プロンプトに自然言語を用いて財務諸表のデータ抽出やJSON化、アンケート結果から回答者の本音を推測し、図面更新時の差分確認など多様な業種に利用できるという。同社が提示したデータによれば、3月末時点の生成AI・LLMの関心度・認識率は約56%を示すものの、継続利用となると約8%まで低下。渡久地氏は「ビジネスパーソンが利用しやすい形を考えることが大事」だとHeylixリリースに至った理由を説明している。
ソフトバンクが生成AI開発で子会社「SB Intuitions」設立
ソフトバンクは、生成AIサービスの開発や提供を行う100%出資の新会社「SB Intuitions」を設立すると発表した。新会社では、大規模言語モデルの研究開発や、生成AIサービスを開発、サービスの提供を行うという。
OpenAIが将来のAIモデルの改善に向けたウェブクローラー「GPTBot」を発表、同時にAIによる無断での学習を防ぐためのブロック方法も公開
OpenAIは、2023年8月に自社のAI製品の学習に使用されるウェブクローラー「GPTBot」を公開。GPTBotはアクセスが許可されているウェブサイトから自動で情報を取得しAIモデルの精度向上や一般的な能力、安全性の改善に役立つ可能性があるとし、GPT-4や将来的に公開されるGPT-5などの大規模言語モデルの改善に役立てられるとされている。
プロダクト開発
Sansanが”名刺交換なし”でも使える営業ツールに? 新規顧客の開拓機能を追加へ
Sansan社は8月2日の事業戦略説明会で「名刺交換の有無にかかわらず、営業を強くするツールに進化する」という方針を示した。これまでは名刺交換などですでに接点のある既存顧客のアプローチで利用する機会が多かったSansanだが、今後は全く接点のない新規顧客開拓領域に進出する。この数年、インボイス管理サービスの「Bill One」、契約管理サービスの「Contract One」なども投入したことで、企業との決済情報や契約情報もデータベースに付け加えられる素地が整ってきており、名刺管理から始まったSansanは、日本版営業強化サービスとして独自の進化を遂げようとしているとのこと。
マーケットトレンド
ソフトバンクが日本MSと提携 マイクロソフトの“自社版ChatGPT作成サービス”など、導入支援を加速
ソフトバンクは8月2日、日本マイクロソフトと戦略的提携を結んだと発表した。クラウドサービス「Microsoft Azure」に加え、大規模言語モデル「GPT-3.5」などのAPIをAzure上で使える「Azure OpenAI Service」といったサービスの導入支援を加速する。並行して、ソフトバンクが提供する法人向けインターネットサービスと、Azureとの連携を強化するようなサービス開発も進めるという。
ソフトバンク初。自治体業務へのChatGPT活用に向け宮崎県日向市と共同研究へ
宮崎県日向市とソフトバンクは、「日向市DX推進計画」の推進に向けた包括連携協定に基づき、生成AIの業務活用の実用化について共同研究を目的とする覚書を2023年7月28日に締結。ソフトバンクが「Microsoft Azure OpenAI」の活用に向けた共同研究を行う自治体として、日向市が国内一例目となり、本モデルをベースに全国の他自治体に向けてサービス展開を推進していく予定とのこと。
テクノロジー
GitHub Copilot、開発中のコードがパブリックリポジトリのコードと150文字程度一致したら教えてくれる「code referencing」機能を追加
GitHubは、コーディングの支援をしてくれるGitHub Copilotの新機能として、コードがGitHubで公開されているいずれかのパブリックリポジトリのコードと150文字程度が一致した場合に教えてくれる「code referencing」をパブリックベータとして提供することを発表。code referencingはパブリックリポジトリとして公開されている大量のコードをインデックス化することで、わずか10ミリ秒から20ミリ秒程度のレイテンシでコードの一致を発見できる。
NVIDIA、生成AI向け“スーパーチップ”「GH200 Grace Hopper」を2024年に発売
米NVIDIAのジェンセン・ファンCEOは8月8日(現地時間)、SIGGRAPH 2023の基調講演で、次世代“スーパーチップ”「GH200 Grace Hopper」を発表した。LLM(大規模言語モデル)などの複雑な生成AIワークロード向けに開発されており、幅広い構成で利用可能になるとしている。GPUは2020年リリースの「H100」と同じだが、現行のメモリ「HBM3」より50%高速な新「HBM3e」メモリを搭載する。これにより、H100の3.5倍大きいモデルを実行でき、3倍高速なメモリ帯域幅で性能を向上させるとしている。
ワークスタイル
KDDI、学童クラブ入所申請など自治体業務をDX化 業務時間を最大56%削減
KDDIは3日、東京都多摩地域の自治体における学童クラブ入所申請など自治体業務のDX化、業務時間の削減の成功に関して発表した。同社では、多摩地域の自治体における学童クラブ入所申請・妊娠の届出・妊婦面談の受付業務のオンライン化支援を実施。2022年4月15日から2023年3月13日までの期間における同取り組みの効果を調査し、自治体職員の対象受付業務に掛かる時間を最大56%削減することに成功。また、東京都羽村市では、学童クラブ入所申請に係る業務において、従来業務では48時間かかっていた作業が、同取り組みにより業務時間を27時間削減した。
地下鉄の駅構内に「完全無人書店」 日販、秋から実証実験 「書店経営の持続性向上に」
出版取次大手の日本出版販売(日販)と丹青社は8月1日、東京メトロ「溜池山王」駅の構内に完全無人の書店「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」を秋にオープンすると発表した。全国的に書店が減少する中、実証実験を通して低コスト店舗のモデルを確立する考え。日販は、全国的に書店数が減少する中、本来であれば経営が成り立つはずの人口の多い地域でも閉店が続いている現状を危惧している。実証実験を通じ、「将来的に人件費高騰や後継者不足といった書店が抱える課題を解決する手段」を提案、経営の持続性向上に貢献したいとしている。