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経営戦略策定プロセス

経営戦略策定のプロセス

言い換えると、マーケティングフレームワークの一連の流れについてこの記事では解説してきます。

先に、結論からお伝えすると以下の順に沿ってフレームワークを思考していきます。

ひとつずつ詳細を解説します。

経営理念・ビジョン

経営理念や企業ビジョンは⼈材確保時における会社の『顔』となり、経営基本⽅針や経営計画の前提条件となるものである。

<経営理念(社是・社訓とも⾔う)>
会社のトップ(社⻑)の夢や希望、理想・存在理由などを⽂字にして表現したもの。会社が存在する⽬的・意義

<ビジョン>
経営理念をより具体化したもの。社会貢献・対消費者・対従業員・⾃⼰実現などに関す
る⽬的・⽬標など。


環境分析

①SWOT分析

事業戦略⽴案のためのフレームワーク。環境分析のスタートとなる分析ツールとして使われる。
⾃社の内部環境(⾃社でコントロールできる企業内の環境・経営資源)における強み(Strength)および弱み(Weakness)と、外部環境(⾃社でコントロールできない企業外の環境)における機会(Opportunity)および脅威(Threat)を洗い出す。

②PEST分析

PESTの要因視点
Political【政治的環境要因】・・・法規制(規制強化・緩和)、税制、裁判制度、判例、政治団体の傾向
Economic【経済的環境要因】・・・景気、物価(インフレ・デフレ)成⻑率
⾦利・為替・株価
Social【社会的環境要因】・・・⼈⼝動態、世論・流⾏、教育⽔準、治安・安全保障、宗教・⾔語、⾃然環境
Technological【技術的環境要因】・・・技術開発投資レベル、新技術の普及度、特許

③3C分析

① 顧客・市場( customer )
市場規模(潜在顧客
の数、地域構成など)
市場の成⻑性
ニーズ
購買決定プロセス
購買決定者

② 競合(competitor)
寡占度(競合の数)
参⼊障壁
競合の戦略
経営資源や構造上の強
みと弱み(営業⼈員数、
⽣産能⼒など)
競合のパフォーマンス
(売上⾼、市場シェア、
利益、顧客数など)

③ ⾃社(company)
売上⾼
市場シェア
収益性
ブランドイメージ
技術⼒
組織スキル
⼈的資源

④ファイブフォース分析

ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授の考案した業界分析のフレームワーク。ある業界を(1)業界内競争が激しいか否か、(2)新規参⼊障壁が⾼いか低いか、(3)代替品があるかないか、(4)消費者の⼒が強いか弱いか、(5)供給業者の⼒が強いか弱いか、という観点から分析する。

(1) 新規参⼊の脅威が激しい業界は
(2) 業界内の競争が激しい業界は︖
(3) サプライヤの交渉⼒が強い業界は︖
(4) バイヤの交渉⼒が強い業界は︖
(5) 代替製品またはサービスの脅威の例は︖


コアコンピタンス

顧客に⾃社ならではの利益(価値)をもたらすことのできる、他社が簡単にマネできないような独⾃の技術、スキル、ノウハウの組み合わせで構築される中核となる競争能⼒のこと。
競争優位性の源泉となるため、経営戦略構築には⽋かせない要素となる。

<コアコンピタンスの要件>
・競争相⼿にマネされにくい
・顧客価値(顧客が認める価値)を創出する
・展開⼒がある


事業領域(ドメイン)

経営理念・ビジョンや、環境分析をもとに、将来的な事業の⽅向性(事業領域︓ドメイン)を定める。
① 顧客(市場)軸・・・WHO(誰に) 誰(どの市場)に対して事業を⾏うのか
② 機能軸・・・WHAT(何を) どのような機能(価値)を顧客に提供する事業なのか
③ 技術軸・・・HOW(どのように) どのような技術・ノウハウを活⽤して事業を⾏うのか

クロスSWOT分析

今後の事業の⽅向性(事業領域︓ドメイン)を定める際に有効なのが、クロスSWOT分析である。

強み(Strength)×機会(Opportunity)
→「強み」を「機会」に投⼊する・・・今後の事業の⽅向性(事業領域︓ドメイン)

弱み(Weakness)×機会(Opportunity)
→「弱み」で今後の事業を阻害しないようにする・・・「弱み」は改善する。

強み(Strength)×脅威(Threat)
→「強み」を活かした事業領域で、「脅威」を回避する。

強み(Strength)×脅威(Threat)
→「弱み」によって「脅威」を回避できない事態を避ける。・・・「弱み」は改善する。


成⻑戦略(アンゾフの成⻑ベクトル論)

<戦略の構成要素>
製品・市場分野・・・⾃社の製品と市場のニーズから進出分野を明らかにすること
成⻑ベクトル・・・成⻑させる分野を考えること
シナジー・・・新しい分野に進出することによって得られるシナジー効果(相乗効果)
競争上の利点・・・他社との優位性を考えること

多角化戦略の内訳には以下の4パターンが存在する。
⽔平型・・・現在と似たような顧客で多⾓化する
垂直統合型・・・同じ事業分野のなかで川上から川下にかけて多⾓化する
関連分野型・・・既存製品と新規製品をうまく関連づけて新しい市場に多⾓化する
⾮関連分野型・・・現在の製品とは全く関連のない新規事業に多⾓化する


資源配分(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)

【問題児】
「金のなる木」の余剰資金を早いうちに集中投資をして、シェア拡大により
「花形事業」にするか、「負け犬」になるのを回避するために、早期撤退す
るかの判断が必要になる。

【花形】
大きな利益が得られる一方で、多額な設備投資を必要とするため、大きな
キャッシュフローは望めない。ここに位置する場合、現在のシェアを維持し
ながら、成長のための投資を行い、「金のなる木」に育てる必要がある。

【金のなる木】
市場成長率が期待できないため、投資を必要最小限に抑えて、キャッシュを
回収し、他の事業を「花形」に育てるための資金源とする必要がある。収益
が多いうえに投資を抑えられるため、企業の主な余剰資金源になる。

【負け犬】
早期撤退か売却などの判断が必要になる。

これらは、その時点で運営している事業がどこに位置しているのかを定義し、今後どのような路線を辿るべきなのかを判断することが可能です。

また、同時に時系列的にみることも可能で

問題児・・・導入期
花形・・・成長期
金の成る木・・・成熟期
負け犬・・・衰退期

というように、ひとつの事業が生まれてから衰退(もしくはV字回復)するまでの軌跡としても説明することが可能です。


競争戦略(3つの基本戦略)

ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授は、競争優位を構築しうる競争戦略には,以下の3つの戦略があり,それぞれアプローチが異なることを⽰した。

【コスト・リーダーシップ戦略】
どの競合よりもコストの⾯で優位に⽴ち、リーダーシップをとる戦略

【差別化戦略】
競合他社と差別化した製品・サービスによって顧客からの⽀持を獲得する戦略

【集中戦略】
特定の顧客グループや特定の製品に資源を集中する戦略




以上、ここまでが経営戦略→事業戦略に至るまでの主なマーケティングフレームワークの一連のプロセスでした。

ぜひ、参考にしてみてください。


最後までご覧いただきありがとうございました!!




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