【海外ビジネス】SNSあるあるへの突っ込み(を粛々と行う。)~ドバイ編part.7~
最近何かと話題になるUAE・ドバイ。
よくSNSで本当によく見るドバイ情報の “あるある” について、批判ではなく、粛々と “突っ込み” 、解説する第7回目。
SNSパトロールしていたところ、またもわたしの “突っ込み”アラートが発動したので記事にします。
🚨ウー🚔
あるあるCase9. “ドバイは人口が爆発的に増えていて金持ちが集まるからビジネスチャンスが多い”
⇒✕ 人口は爆発的に増えていない
UAE全体として人口は爆発的には増えていません。直近10年間の人口増加率は0.8~1.5%で爆発的という状況ではありません。また、UAEは人口が約1000万人でUAE全体でも東京都の人口に及ばず、ドバイ人口も約330万人しかいません。
基本的にGDPは人口に比例すると言われてますので、1.25億人の日本と、1000万人のUAEの市場規模を比較したらその差は歴然であり、マクロ的には市場規模は小さい事がわかります。
なぜ多くの人がドバイに行ったら裕福になれると思うのか?
答え➀:UAEナショナルの人口が圧倒的に少なく、特権階級であることを
皆知らない(外国人がこれら厚遇を受けられない事を皆知らない)
答え②:UAEは石油、石油製品の輸出がメインで経済指標が良く見える
答え③:ドバイの情報発信が上手い
日本は成熟市場ですので新たにビジネスやサービスを創出するのはかなり難しい一方、UAEや他の中東諸国の新興市場では、成熟市場ほどの難しさはありませんが、中東特有の難しさがあります。
例えば、飲食事業をするならばハラル証明を取る必要があったり、お酒はライセンス取得事業者しか提供できない等々。更に、中東はローカル(既得権益者)を絡めないとビジネスが出来ない事が多く、彼らに金が廻る仕組みが出来上がっています。また、法律も彼らに有利にできているため簡単にドバイに来たからと言ってビジネスが出来るわけではありません。
各国の金持ちと知り合いになったらビジネスチャンスが多いのか?
答え:ビジネスにはローカルとの関係構築が必須。他国の金持ちはあまり影響しない。
ヨーロッパ、アメリカ、アジアと多くの国から金持ちの経営者が集まってきているのは事実であり、勉強にはなるかも知れません。
しかし、今まで20年以上ドバイやサウジアラビア、UAEを初めとした中東ビジネスに関わってきた経験から言うと、他国の金持ちと絡むよりも、圧倒的に中東の有力者と絡んだほうがビジネスチャンスは増えます。
また多く有能な経営者が集まれば、その分競争も激しくなることを忘れてはなりません。
立憲君主制の怖さなど、ビジネスに対するポテンシャルリスクも少なくありません。
SNSなどで、ドバイを過大評価する言葉には注意し、ドバイに進出するのであれば何度もドバイに行き、Googleなどではつかめない裏の部分の情報を出来る限り多くつかむことをお勧めします。
その際はエミレーツの翼で!(広報こないかな)