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スケッターとともに歩んだ1年間と、そこから生まれた出会い――ある介護施設経営者と若手起業家の物語

こんにちは! あきた創生マネジメント代表の阿波野升壱です。

6月に入り、新型コロナウイルスの影響で休業中のお店が再開するなど、少しずつ日常を取り戻そうと試行錯誤する姿が見られます。弊社の介護施設も、利用者様と家族様の面会基準の緩和を進めているものの、時間制限を設けるなど、感染リスクとどう向き合うか問われる期間が続いています。

そのような中、以前から利用している介護施設とすきまワーカーのマッチングサービス「スケッター」を展開するプラスロボが、利用者様と家族様をつなぐ新規事業の展開に向け、クラウドファンディングをスタートしました。

プロジェクトページにも私の応援コメントを掲載させていただいていますが、あらためて今回スケッターとの出会いや代表である鈴木君との思い出、関わりから生まれた新たな可能性をお伝えできたらと思っています!

多様なスキルを持つ方との関わりで、介護は変わる

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介護業界の人材不足や業界課題に、これからどう向き合うか――。

そんなことを考えていたとき、Twitterを通して知ったのがスケッターでした。ハローワークからの応募がほぼゼロとなっていく中で、閉鎖的になりがちな業界を変えるためには、これまでの雇用関係に縛られず、多様なスキルを持つ人々の力を借りなければいけない。そんな問題意識を持っていた私にとって、スケッターはまさに求めていたサービスでした。

すぐに導入を決定してから、Zoomを活用して定期的に「介護の未来について語る会」を実施。全国の同じ志を持つ方々と出会い、意見交換を重ねました。これまでに計13回開催し、50人以上の方と出会っています。

また、昨年開催した夏祭りには、約10人のスケッターが関東圏から秋田に当日の手伝いとして訪れてくれました。会場の飾りつけや料理の配膳、レクリエーションなどに参加。秋に開催した「敬老会」にも、5人のスケッターが秋田まで訪れてくれたんです(冒頭の写真もその時に撮影したもの)。こうした出会いが生まれたことは、私にとって大きな財産となっています。

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▲スケッターが利用者様に化粧をしている光景が印象的です

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▲毎回恒例、秋田に来たスケッターの方々とは「きりたんぽ鍋」を食べます

真っ直ぐな想いと人間味に惹かれた、鈴木君との物語

スケッターを継続的に活用しているのは、サービスに惹かれたのもそうですが、何より代表である鈴木君の真摯な思いに共感したことが大きいです。

鈴木君は介護業界の未経験者です。専門外にも関わらず、なぜ「人材不足を解決したい」という強い思いを持つのか。そこが最初はっきりと見えず、秋田に来たとき居酒屋で酔っぱらいながら問い詰めたことがありました。

「業界の課題はもちろんだれども、なぜ鈴木君は介護にこだわるのか」と。

「何でそんなことを言われるんだ」と思う気持ちがあったかもしれません。私自身も「言い過ぎたかな」と思いつつ、鈴木くん自身が事業を進めるうえで今後ぶつかる問いだと考え、正直に気持ちを伝えました。問いかけに対し、少し反抗的な顔をしながらも、彼は素直に耳を傾けてくれました。

そこで明確に答えが出たわけではなく、鈴木君は今もその問いを考え続けている最中かもしれません。ただ厳しい問いを投げかけた私を「今後避けるようになるかもしれないな」と思っていた中で、その後も定期的に相談を持ちかけてくれ、どんどん距離が縮まっていきました。

酔っぱらったときにSNSが荒れることもあるのですが(笑)、そんな粗さも含めて、鈴木君は「助けてあげたい」と心を動かされる経営者です。

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▲プラスロボ代表の鈴木君が秋田に訪れたときの写真

スケッターでの出会いから生まれた新たな可能性

スケッターで生まれた多くのご縁。この1年は私たちの施設を知ってほしい、同じ志を持つ方々と交流したいという思いで、歩みを進めてきました。

その中で、たまに秋田へ訪れる人、県外から応援してくれる人が少しでもいたら嬉しい。このように、いわゆる「関係人口が増えること」を大切にしてきましたが、当初の想定を超えた新たな可能性が生まれています。

なんと、スケッターでの出会いがきっかけで、「茨城から秋田に移住して、一緒に働きたい」と言ってくれた子がいたんです。

名前は杉山君。彼とは1月に開催されたプラスロボ主催の新年会で出会いました。短い会話でしたが、介護業界への熱い思いを語り、「いつか秋田に行きます!」と力強く話してくれたことを覚えています。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、なかなか対面で会う機会を作るのが難しくなりました。そんな状況下でも、スケッターの「桜プロジェクト」に参加し、Zoomから地元の桜を中継してくれたんです。

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▲杉山くんがZoomを通じて、お花見中継してくれた時の写真

その後も、やりとりを重ねるうちに「秋田で一緒に働きたい」と連絡をくれて。オンライン面接では、介護人材の育成やマネジメント力を身につけたいという、彼自身の熱い気持ちを話してくれたのが印象的でした。

杉山君は異業種から介護業界に転職してまだ1年弱なので、経験は多くありません。まだ想いが先行しすぎている部分もあるかもしれません。

ただ私自身、何度も想いが強すぎて失敗をしてきた経験があるので、完璧な人よりも不器用な人に惹かれてしまいます。杉山くんに対しても言葉の粗さの中に真っ直ぐさが見え、「彼の良い面を引き出せたら」と考え、採用を決めました(7月から一緒に働くことになります!)。

みんなで良い施設を作るために、「人の意見を聞くこと」と「素直であること。この2つがあれば、「働きたい」と言ってくれる人を拒まないのが弊社の方針です。もちろん移住の場合、大きな意思決定なので、人生計画や目指すものがあることは大前提。人生をかけて秋田に来てくれるからこそ、これから私たちも本気で杉山君と向き合いたいと思っています。

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▲杉山くんとのメッセージ

当初想定していた以上の可能性を生んでくれたスケッター。運営するプラスロボは、新型コロナウイルスの影響で、サービスを動かすことができず苦しい状況が続いていたと思います。その中でも、桜プロジェクトや余っているマスクへの寄付サイトの立ち上げ、そして新規事業の立ち上げなど、介護業界のために負けず動いています。こうした思いが本当にありがたいです。

6月15日時点で、クラウドファンディングでは既に約90万円の支援が集まっています。目標の達成に向けて、微力ながら私も応援していきます!

弊社と何か一緒に取り組みたいと思ってくださった方、取材や採用に関する問い合わせをしたい方は、私のTwitterかメールアドレス(rin.sousei.saiyo[アット]gmail.com)まで、ご連絡いただけると嬉しいです!

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